2011年度工学院大学 グローバルエンジニアリング学部機械創造工学科

システムエンジニアリングII(System Engineering II)[4B25]

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2単位
中茎 隆 講師  
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最終更新日 : 2012/03/09

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 現代制御理論の基礎を確実に理解することを目指す。数学的基礎として線形代数学を復習し、自動制御との関連も十分認識したい。その上で現代制御理論を支える基本概念を把握できる授業にしたい。古典制御と現代制御の関連を意識でき、状態フィードバックやオブザーバの概念を理解できるようにすることが目標である。

(JABEE学習・教育目標)
「国際工学プログラム」
(C)基礎工学・専門工学知識の習得(D)創造力の習得:◎(F)デザイン能力とチームワーク力の習得:○
JABEE基準1の(1)の知識・能力:(d)の(1)(d)の(2)a)b)c):◎(e)(g)(h):○

(前提となる基礎知識と修得後の展開)
 本科目を履修する前に,「数学III・IV」,「数学演習IV」,および「システムエンジニアリングI」を習得しておくことが望ましい.本科目で修得した知識は,「機械振動学I・II」,「ロボティックスI・II」などの科目を履修に役立つ.

<授業計画及び準備学習>
1. 古典制御と現代制御の対比、線形代数復習
   準備学習:参考書付録、あるいは線形代数を復習しておくこと。
2. システムの状態方程式表現1(導出、ブロック線図、等価変換)
   準備学習:参考書1.1節、あるいは制御工学の本で状態方程式に関する項目を予習しておくこと。
3. システムの状態方程式表現2(伝達関数との関係)
   準備学習:参考書1.2&1.3節、あるいは制御工学の本で状態方程式に関する項目を予習しておくこと。
4. 可制御性の定義と基本定理
   準備学習:参考書2.1節、あるいは制御工学の本で可制御性に関する項目を予習しておくこと。
5. 可制御正準形
   準備学習:参考書2.5節、あるいは制御工学の本で可制御正準形に関する項目を予習しておくこと。
6. 可観測性の定義と基本定理
   準備学習:参考書2.2節、あるいは制御工学の本で可観測性に関する項目を予習しておくこと。   
7. 可観測正準形
   準備学習:参考書2.5節、あるいは制御工学の本で可観測正準形に関する項目を予習しておくこと。
8. 可制御性と可観測性の双対性 
   準備学習:参考書2.3節、あるいは制御工学の本で双対性に関する項目を予習しておくこと。
9. 線形システムの安定性
   準備学習:参考書3.1&3.2&3.3節、あるいは制御工学の本で線形システムの安定性に関する項目を予習しておくこと。
10. 状態フィードバック制御と極配置
   準備学習:参考書4.1節、あるいは制御工学の本で状態フィードバックに関する項目を予習しておくこと。
11. 状態フィードバック制御と極配置(練習問題) 
   準備学習:前回の講義で扱った例題をよく復習しておくこと。
12. 状態観測器の原理
   準備学習:参考書4.3節、あるいは制御工学の本でオブザーバーに関する項目を予習しておくこと。
13. 状態観測器を用いた状態フィードバック制御(練習問題) 
   準備学習:前回の講義で扱った例題をよく復習しておくこと。
14. 最適制御
   準備学習:参考書5.1&5.2節、あるいは制御工学の本で最適制御に関する項目を予習しておくこと。ただし、参考書以外の本を利用する場合、最適制御の概念を理解しておけば十分である。
15. 学習成果の確認(試験)

<成績評価方法及び水準>
課題レポート(30点)、定期試験(100点×0.7=70点)の結果の合計で60点以上を合格とする。

<教科書>
使用しない。講義ノートによる。

<参考書>
田中幹也、石川昌明、浪花智英共著 「現代制御の基礎」 森北出版株式会社

<オフィスアワー>
授業時間のあと対応する。その他の時間であればメールで受け付ける。返事をメールでするか本人に直接するかは適当に判断して対応する。メールアドレスはat13255@ns.kogakuin.ac.jpである。

<学生へのメッセージ>
この授業は,数学の知識(線形代数学と微分方程式)を必要とすることと抽象的に考えられる能力が大切である。1,2年生での学習をきちんとやっておくことが重要である。

 

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