2011年度工学院大学 グローバルエンジニアリング学部機械創造工学科

化学II(Chemistry II)[2457]

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2単位
佐藤 光史 教授  
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最終更新日 : 2012/03/09

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
<授業のねらい>
基礎的な工学に必要な化学に関わる基礎事項について,化学Iの理解を深めてさらに発展させる。演習問題はFE試験を視野に入れた問題を用いる。授業の際に配布する英文資料を通して、物質を取り扱う学問としての化学の成果が工学のあらゆる専門分野において活用されていることを理解する。
<達成目標>
(1)化学の関わる分野が極めて多岐に渡ることや、実生活に深く関連していることを講義を通して知ること。(2)有機化合物命名法を理解し,基本的な有機化合物について日・英両言語で化学式を書けること。加えて,化学の基礎事項として,以下の項目を達成目標とする。(3)酸化還元反応の本質とその電気化学との関連について理解する。(4)無数にある有機化合物を分類し、それぞれの特徴を理解する。(5)人類社会を構成する物質の種類(高分子材料・無機材料・複合材料)とそれぞれの性質を知る。(6) 生命を構成する生体物質について理解する。(7)地球環境を構成する物質の循環と蓄積について理解する。(8)化学物質の組成と構造の分析法について理解する。
(JABEE学習・教育目標)
「国際工学プログラム」
(C)基礎工学・専門工学知識の習得:◎
JABEE基準1の(1)の知識・能力:(c):◎

(前提となる基礎知識と習得後の展開)
本科目では、「化学I」履修程度の化学知識を前提とする。
本科目および「化学I」で履修した化学の基本的素養は工学全分野で有用かつ必要である。

<授業計画及び準備学習>
第1週:酸化と還元、酸化数
第2週:酸化還元電位、電池と電気分解
第3週:飽和炭化水素化合物、炭素骨格の命名法
第4週:不飽和炭化水素化合物、異性体の分類
第5週:有機化合物の燃焼とエネルギー
第6週:有機化合物の官能基とその性質
第7週:有機化合物の組成と構造 
第8週:有機化合物の基礎的反応
第9週:高分子の分類、重合反応の種類
第10週:生命の化学、植物や動物の成分、栄養素
第11週:遺伝情報と分子、核酸とタンパク質
第12週:環境の化学、生態系と物質循環
第13週:環境問題と化学物質
第14週:環境・エネルギー・材料と現代化学
第15週:学習成果の確認(試験)
<準備学習>
各回の課題を用いて、予習・復習を行うこと。各時間ごとに提示される課題は、前回の復習を含むので、到達度を確認できる。新たな課題による予習に取りかかる前に、到達度に応じて複数回の復習を行い、確実な実力を身に付ける。

<成績評価方法及び水準>
原則として定期試験(100点)で評価し、60点以上を合格とする。ただし、授業中の演習問題の成績を最大50%まで含めて評価し、それらの合計点を100点を越えないように規格化する。
「国際工学プログラム」の学習・教育目標(C)は、本科目およびこの目標に対応する卒業に必要な他の該当科目をすべて習得することにより達成される。

<教科書>
視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録」(数研出版)およびFE試験レベルの演習を含む配布資料

<参考書>
化学1で紹介した参考書、およびR. Breslow "Chemistry -Today and Tomorrow" を副読本として紹介する。化学の最前線の内容が簡素な英文でまとめられている)。化学の役割と化学用語の理解に役立つ。

<オフィスアワー>
特に指定しない。研究室在室中(八王子12号館305号室)での、質問や相談を歓迎する。E-mail(ft10302@ns.kogakuin.ac.jp)で予約のこと。

<学生へのメッセージ>
化学の応用的側面は一見複雑に見えますが、本質は基本的な化学の積み重ねで説明できます。大気や水も含めてあらゆる化学物質は、化学の基本法則に従ってこの地球全体を移動・循環します。グローバルな視点を持った技術者にとって化学を理解することは必須といえるでしょう。

 

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