2011年度工学院大学 建築学部

構造力学I(Structural Mechanics I)[5117]

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2単位
久田 嘉章 教授  
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最終更新日 : 2012/03/09

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
建物が如何にして大地に建っているか。そのとき、建物の部分(部位・部材:基礎、柱、梁、壁など)にどのような力が生じているのかを考える科目が構造力学です。そして、その第1歩が構造力学Iです。15年前、兵庫県で大きな地震被害がありました。6年前、新潟県長岡市周辺で大きな地震被害がありました。3年前、新潟県柏崎市周辺でも大きな地震被害がありました。損傷を受けた建物の多くは古い建物(1981 年以前)で、設計法の考え方に問題がありました。しかし、建築の専門家であるはずの技術者の力学的知識の未熟さによるものも少なくありませんでした。これから皆さんが建築の仕事を始めるにあたり「人の生命・財産を守るための知識=構造力学」と捉えて学習に励んでください。
構造力学Iの狙いは「静定構造物の応力解析が出来るようになる」です。

<授業計画及び準備学習>
1 ガイダンス、力の表示方法、単位、力の平行四辺形
2 力の合成・分解・つりあい、力の三角形、示力図、連力図
3 構造物と荷重、支点、節点、集中荷重、等分布荷重、ラーメン、トラス、他
4 荷重と反力1(集中荷重、ΣX=0、ΣY=0、ΣM=0、単純梁、片持ち梁
5 荷重と反力2(特殊な荷重)、等分布荷重、モーメント荷重、他
6 荷重と反力3(様々な架構)、3ヒンジ、片持ち梁系等
7 応力とは、曲げモーメント、せん断力、軸方向力、切断法
8 応力を求める1(集中荷重)、単純梁、片持ち梁
9 応力を求める2(等分布荷重)、等分布荷重、モーメント荷重、など
10 応力を求める3(様々な架構)、片持ち梁、片持ちラーメン構造、など
11 応力を求める4(様々な架構)、単純ラーメン、3ヒンジラーメンなど
12 トラスの解法(算式解法)、節点法、切断法
13 トラスの解法(図式解法)
14 演習
15 習得状況調査

<成績評価方法及び水準>
出席、出題するレポート、及び期末試験によります。
注意:遅刻すると授業について来れなくなるので、厳禁です(出席扱いはしない)。

<教科書>
はじめての建築構造力学、<建築のテキスト>編集委員会編、学芸出版社

<参考書>
図説構造力学入門、豊田正俊・島村和夫 共著、東洋書店
図解 建築構造力学の学び方、槙谷栄次・永坂具也 共著、オーム社

<オフィスアワー>
月〜金はほぼ毎日研究室(新宿)にいます。建築系学科学習ガイダンスによる久田欄も参照すること。

<学生へのメッセージ>
構造力学は建築が安全に建っているしくみを理解する上で最も重要な分野で、専門家の社会的需要がますます大きくなっています。しかしながら構造力学の習得過程で挫折する学生が多いのは残念なことです。構造力学は高校の知識で誰でも理解できる分野です。授業に休まず着実に理解と演習を繰り返せば、誰でも習得できるので、諦めずに学習して欲しいと思います。

<参考ホームページアドレス>
http://kouzou.cc.kogakuin.ac.jp/

 

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