2011年度工学院大学 第1部建築都市デザイン学科
保存修復学(Historic Preservation)[4A13]
2単位 後藤 治 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 歴史的建造物や歴史的集落・町並を将来に継承していくために実施されている制度・計画・実務等の概要について、具体的な保存修復の実例を通して学ぶ。保存修復を行う上で生じる様々な問題や、保存修復に取り組むために必要とされる基礎的な知識を得ることを目標とする。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.授業の進め方 基本的な用語・実務
準備学習:2年生の必修課目「日本建築史」で学んだ歴史的建造物の保存の授業の内容を復習する 2.建築の保全と保存修復 準備学習:身近にあるリフォーム、リニューアルされた建築の実例を確認する 3.破損調査(1) 準備学習:身近にある破損した建物の実例を確認する 4.破損調査(2) 準備学習:前週に確認した実例の破損原因を考察し、対処方法を提案してみる 5.歴史調査 準備学習:身近にある建物の改造箇所を確認し、改造の痕跡を記録する 6.利用計画 準備学習:身近にある転用された建物の実例を確認する 7.学習成果の確認(レポート課題作成) 準備学習:具体的な歴史的建築物を例に、破損調査、利用計画の作成等を行い、学習内容を復習する 8.保存修復とデザイン 準備学習:改修された歴史的建築物について、改修箇所のデザインを確認する。 9.集落・町並みの保存修復計画 準備学習:身近にある歴史的な集落や町並みを確認する 10.保存修復と伝統技術 準備学習:歴史的建築物に使用されている伝統技術について、2年生の必修科目である「日本建築史」「建築構法」等の授業内容の復習をしておく 11.保存科学、構造補強 準備学習:身近にある補強された建物の補強箇所とそのデザインを確認しておく 12.文化財保護法・景観法と歴史的建造物 準備学習:文化財保護法と景観法の概略について予習をしておく 13.文化財保護法と様々な歴史遺産の保護 準備学習:文化財保護法の史跡、民俗文化財、文化的景観について予習をしておく 14.歴史的建築物に関わる様々な制度 準備学習:建築基準法、消防法等の建築物にかかわる様々な法律について予習をしておく 15.学習成果の確認(レポート課題作成)
- <成績評価方法及び水準>
- 2回のレポート課題の作成(ともに100点満点)で平均60点以上の成績をおさめた者に単位を認める。
- <教科書>
- なし
- <参考書>
- 「新建築学大系50 歴史的建造物の保存」伊藤延男他(彰国社)
「修復」木村勉他(理工学社) 「近代建築解体新書」木村勉(中央公論美術出版)
- <オフィスアワー>
- 木曜(後期) 12:00〜13:00 新宿校舎2672号室
- <学生へのメッセージ>
- 他学では、ほとんど開講されていない授業なので、適当な教科書はありません。前期の建築都市保存調査演習とあわせて履修すると、保存修復への理解と興味が増すと思います。レポートを提出するだけで単位が取得できると思っている方が多いようですが、授業の内容を理解した上で提出したものでなければ、単位は認められません。あたりまえのことですが‥
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