2011年度工学院大学 第1部建築都市デザイン学科

都市解析(City Analysis)[3B15]

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2単位
野澤  康 教授  
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最終更新日 : 2012/03/09

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
都市やその部分である地区の計画を立案するにあたっては、対象となる都市(地区)の現状を正しく把握する必要がある。この講義では、都市(地区)の調査・分析・評価を中心的なテーマとして、それに関連して、指標に関する事項、都市モデルに関する事項、都市計画に関連する情報システムに関する事項、など広範な話題を取り上げ、理解を深めていく。

具体的な達成目標は、情報・データの種類とその収集・解析方法を理解し、それを応用して地区を調査・分析・評価することができることである。

<授業計画及び準備学習>
1.授業の全体像、都市を解析するということ
2.歴史を知る(古地図、古写真、絵図、絵はがき)
  ☆準備学習:都市の歴史を知ることのできる資料を探してみる。
3.地形を知る(地形図、立体化、地名)
  ☆準備学習:身近な地域の地形図を入手し、それを手に現地を歩いてみる。
4.空間を知る(土地・建物利用現況調査、土地利用、建物、道路、3D化)
  ☆準備学習:身近な市区の土地・建物利用現況調査の結果を示した図を見てみる。
5.生活を知る(国勢調査、住宅地図、地籍図)
  ☆準備学習:2年生で学んだ国勢調査の復習をしておく。
6.計画・事業の履歴を知る(土地区画整理事業、都市計画図)
  ☆準備学習:2年生で学んだ事業手法、都市計画のフレームの復習をしておく。
7.現場で見る、現場を歩く(フィールド・サーベイ、道具の活用、野帳)
  ☆準備学習:自らの2年半の体験から、自分なりのフィールド・サーベイのこつを整理してみる。
8.現場で聞く(ヒアリング、アンケート調査、オーラル・ヒストリー)
  ☆準備学習:自ら経験したことのあるアンケート調査の手法を考えてみる。
9.ワークショップをひらく(ワークショップ、ファシリテーター)
  ☆準備学習:ワークショップとは何か。文献などで調べてみる。
10.地域資源・課題の抽出
  ☆準備学習:まちの調査報告書などの成果物を市役所などで探してみる。
11.統計分析のための手法と道具(統計的手法、近似化の手法、SD法)
  ☆準備学習:高校時代に学習した「統計」を復習しておく。
12.住環境・景観を分析する、地域を分析する(日影、モンタージュ、ヘドニック法)
  ☆準備学習:2年生で学んだ形態規制について復習しておく。
13.都市をモデル化する(都市モデル、圏域モデル、最適配置)
  ☆準備学習:自分の住む都市や地区をできるだけ簡単に表現してみる。
14.GIS(地理情報システム)を用いた分析(レイヤー、図形と属性、アドレスマッチング)
  ☆準備学習:身近なデジタル地図に触れてみる。
15.達成度の確認

<成績評価方法及び水準>
レポート及び授業中の演習課題等(40点分)、期末試験(60点分)によって成績を評価する。合計が60点以上を合格とする。

<教科書>
「まちの見方・調べ方−地域づくりのための調査法入門」
西村幸夫・野澤康編著(朝倉書店)

<参考書>
「建築・都市計画のための調査・分析方法」日本建築学会編(井上書院)
「住環境 評価方法と理論」浅見泰司編(東京大学出版会)
「都市モデル読本」栗田治著(共立出版)
「地理情報システムを学ぶ」中村和郎他編(古今書院)
これらの他 講義の中でも随時紹介していく。

<オフィスアワー>
講義終了後、講義室または26階研究室(2674室)にて対応する。それ以外でも事前連絡により対応する。
E-mail;nozawa@cc.kogakuin.ac.jp

<学生へのメッセージ>
なお、講義開始後の入室は原則として認めないので、遅刻厳禁で臨むこと。

 

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