2011年度工学院大学 第1部環境エネルギー化学科

水環境工学(Water Environmental Engineering)[3D05]

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2単位
田村 真紀夫 非常勤講師

最終更新日 : 2012/03/09

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
21世紀は水の世紀と言われる。生物、人間、社会の健全な活動には水が欠かせないが、人間活動や気候変動等の影響を受け、水環境は刻々と変化している。この授業では、生活、産業、世界などの複数の視点から水・水環境・水処理技術・水問題に関して学ぶ。水に関わる基礎知識をもち、水に関わる問題に対して自らの意見をもてる資質を目指す。

<授業計画及び準備学習>
1.ガイダンス 様々な水の使い道 講義の導入として、水の用途に関して考える
    準備学習  身の回りの水の使用目的を、分類してみる。
2.世界と日本の水問題 世界と日本の水問題の違いを理解する。
    準備学習  最近の報道から、世界と日本の水問題を調べる。
3.水と水質の基礎知識 物質としての水の特徴と、各種水質項目に関して
   準備学習  水の特徴を他の液体と比較して、その原因を考える。
4.水処理技術の基礎知識1 各種の水処理単位操作に関して(固液分離など)
    準備学習  物質を分離する原理を複数調べてみること。
5.水処理技術の基礎知識2 各種の水処理単位操作に関して(生物処理など)
    準備学習  生物が地球環境に及ぼした影響に関して調べること。
6.水処理技術の基礎知識3 各種の水処理単位操作に関して(膜・促進酸化など)
    準備学習  膜分離、促進酸化法などの実用例を調べてみる。
7.上水道と下水道1 生活を支える上水道とその問題点に関して
    準備学習  自分の住む地域の浄水処理、水道料金に関して調べる
8.上水道と下水道2 生活を支える下水道とその問題点に関して
    準備学習  都会と地方で下水道が抱える問題点を調べてみる。
9.産業における水利用 産業で使われる水の用途と処理に関して
    準備学習  産業で使われる水の用途を考えてみる。
11.淡水の確保・海水淡水化 水不足を解消する最新技術動向に関して
    準備学習  世界の水不足の実情を調べる。
12.気候変動と水環境 近年の気候変動が水環境に与える影響に関して
    準備学習  気候変動が及ぼすと予想されている水問題に関して、調べてみる。
13.水処理ビジネス  水処理を事業化する
    準備学習  水処理事業における世界と日本の動向を調べ、違いを考える。
14.水に関するリテラシー 水に関する正確な知識を身につけよう
    準備学習  水関連で、信じて良いかどうか不安になる事例をリストしてみよう。
15.学習成果の確認(試験)
    準備学習  講義内容を総復習する。

以上の項目に関し、最新情報や映像資料を利用してわかりやすく講義を進めたい。講義の内容・順番は必要に応じて変更することがある。

<成績評価方法及び水準>
毎回の授業の最後に、講義内容に関連する小レポートを書いて提出。自らの意見が明確に記されているレポートを目標とする(合計で最高50点に換算)。期末試験(50点)と合計して、総合点60点以上を合格と判定する。

<教科書>
 特に使用しない。各回、資料を配付する。

<参考書>
図解 水処理技術のきそ(日刊工業新聞社刊)
水循環システムのしくみ(ナツメ社刊)

<オフィスアワー>
授業にて公開するメールにて随時。メール表題の先頭に必ず工学院と記すこと。

<学生へのメッセージ>
報道される水問題に関心を持ち、自らの意見を持つ様になって欲しい。ただし、メディアの情報は必ずしも正確ではなく、報道されないこともあることにも注意すること。

 

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