2011年度工学院大学 第1部応用化学科

表面工学(Surface Chemical Engineering)[3C04]

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2単位
五十嵐 哲 教授  
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小野 幸子 教授  
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最終更新日 : 2012/03/09

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
表面の構造や物理・化学的性質はきわめて多彩であり,物質や材料の特殊な機能が"表面”で決定されていることが多い.洗濯,接着,腐食,潤滑などの身近な現象にはすべて表面が関与しているが,20世紀の後半に開発されたすぐれた表面機能材料が現代社会を支えるナノテクノロジーやポストゲノムなどの最先端科学技術の主要なパートを占めている.したがって,化学はもとより,エレクトロニクス,医学,医薬,生化学などの広い領域で表面工学の知識が必要となる。そこで本講では,固体や液体の表面(界面)の構造,性質,化学的反応性などについての基礎を学ぶとともに,最新のデータから多分野の応用技術についての理解を深める.なお,計算を中心とする簡単な演習を行なうので,電卓を持参すること.
この授業は、前半の10回を五十嵐哲教授が,後半の5回を小野幸子教授が担当する.

<授業計画及び準備学習>
【1-10. 五十嵐担当】
1.はじめに−表面工学とはなにか
2.表面とはなにか−固体表面とバルク,配位不飽和
3.表面・界面の特性および反応性,表面エネルギー
4.吸着とはなにか−物理吸着と化学吸着の現象と理論,吸着熱
5.化学吸着−選択性,解離・非解離,反応性
6.表面の構造・性質および吸着種
7.液体表面のエネルギー−ぬれと接触角,表面の親水性・疎水性,Young-Laplace式
8.コロイドの性質と界面活性剤
9.超微粒子の世界
10.学習成果の確認(試験)
【11-15. 小野担当】
11.腐食とはなにか
12.腐食と防食
13.表面処理1―ドライ(乾式)プロセス
14.表面処理2―ウエット(湿式)プロセス
15.学習成果の確認(試験)

<準備学習> 毎回の復習を欠かさないこと.

<成績評価方法及び水準>
原則として,10回目に行なう試験を65点満点,最終回に行なう試験を35点満点で評価し,合計60点以上を合格とする.ただし4回以上欠席した学生は履修放棄をみなし成績評価を行なわない.

<教科書>
プリント配布

<参考書>
「界面化学 新版」近藤保著(三共出版)
「界面化学」近澤正敏,田嶋和夫共著(丸善)

<オフィスアワー>
授業終了後1時間.それ以外でもメールで約束の上,対応可.
E-mail: igarashi@cc.kogakuin.ac.jp, sachiono@cc.kogakuin.ac.jp

<学生へのメッセージ>
前期科目の「電気化学」や後期科目の「触媒設計」も表面現象が密接に関係しています.表面現象の不可思議さと面白さを学びましょう.

<参考ホームページアドレス>
http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~wwb1019/, http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~wwb1027/

 

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