2011年度工学院大学 第1部応用化学科

電気化学(Electrochemistry)[2B07]

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2単位
小野 幸子 教授  
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最終更新日 : 2012/03/09

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
ボルタによる電池の発明やファラデーの法則の確立から始まる電気化学は,物理化学をはじめとするさまざまな自然科学の発達の礎となった。また,生体内の反応の多くが電気化学で説明されている(生物電気化学)。電気化学とは電気エネルギーと化学エネルギーの相互変換の学問であり,また物質(材料)の表面あるいは界面で進行するプロセスの科学とも言える。電極反応論から電池の原理までの電気化学の基礎と応用を学ぶ。

<授業計画及び準備学習>
1.序論:電気化学とは? 定義と発展の歴史,生活の中の電気化学
2.電解質溶液:電子伝導とイオン伝導,輸率,イオンの活量とイオン強度
3.ボルタの電池とダニエル電池,電池と電気分解
4.電池の起電力と電極電位
5.標準電極電位と化学熱力学,ネルンスト式
6.電極界面の構造:電気二重層と拡散層
7.電極反応の速度
8.実用電池の高密度化,マンガン乾電池,アルカリ電池
9.リチウム一次電池,鉛畜電池,ニカド電池
10.ニッケル水素電池,リチウム二次電池,燃料電池
11.太陽電池と光化学電池,光触媒と半導体
12.不動態化,表面プロセスと電気化学
13.生物電気化学とは
14.講義のまとめ
15.試験

<成績評価方法及び水準>
授業中に行う小テストは理解度を測る目的で行い,期末テストを重視する。
出席は評価の対象としない。

<教科書>
「エレクトロケミストリー」馬場,山名,岡本,小野著(米田出版)

<参考書>
「電気化学」渡辺正他著著(丸善株式会社)

<オフィスアワー>
新宿 火 16:00−18:00 A-2067

<学生へのメッセージ>
電気化学は,化学を電子の流れの面から見直す学問分野であり,生体内の反応を理解するためにも,また情報社会を支える様々なエネルギーデバイスを学ぶためにも重要です。応化・生物のコースを問わず受講を勧めたい。

<参考ホームページアドレス>
http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~wwb1027

 

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