2011年度工学院大学 第1部マテリアル科学科

医療福祉マテリアルI(Medical and Welfare Materials I)[5B75]

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2単位
塩田 ー路 非常勤講師

最終更新日 : 2012/03/09

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
医療・福祉材料には強度、耐食性といったマテリアルの力学的性能だけでなく、生体とのなじみのよい生体親和性、アレルギー、炎症、毒性などを示さない生化学的安全性、といった生体との適合性が必要とされる。最近では、生体の自己修復作用を活性化させる材料設計や生体成分との複合材料の開発が注目されている。ここでは金属とセラミックスの医療・福祉分野への適用を目的とした材料の機能性の発現とその原理などについて解説する。

<授業計画及び準備学習>
第1週  医療福祉材料とは ― 生体材料の実際と基礎
第2週  生体材料の3大素材― セラミックス,金属,高分子
第3週  アパタイト
第4週  生体吸収性セラミックス
第5週  リン酸カルシウム骨ペースト
第6週  セラミックスナノ複合材料
第7週  生体内金属の特徴 ― 強度,腐食,磨耗
第8週  生体活性チタン金属
第9週  ニッケルフリー生体用形状記憶・超弾性合金
第10週  高分子材料 ― ゼラチンハイドロゲル
第11週  生体分子応答性ゲル
第12週  高分子微粒子
第13週  複合材料
第14週  質疑応答、まとめ
第15週  期末試験

<成績評価方法及び水準>
授業への出席による平常点(成績評価の10%)、小テストへの回答(成績評価の20%)、期末試験成績(成績評価の70%)などにより総合的に評価する。

<教科書>
「生体材料」,日本セラミックス協会編,日刊工業新聞社

<参考書>
1.筏 義人著、基礎生体工学講座 生体材料、産業図書(1994)
2.金属およびセラミックスに関する一般書籍

<オフィスアワー>
金曜16:10-16:30 12F講師室

<学生へのメッセージ>
高齢化や交通事故による骨格系傷害の修復素材として無機系材料はなくてはならない素材になっている。医療・福祉材料に対する材料科学的見方を深めてほしい。

 

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