2011年度工学院大学 第1部機械システム工学科

応用プログラミング演習(Applied Exercise in Programming)[5E06]

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1単位
松本 宏行 非常勤講師

最終更新日 : 2012/03/09

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
技術・科学計算のために統合された
ソフトウェア環境であるMathematica(マセマティカ)
を用いて、数式処理、数値処理、2Dおよび3Dグラフィックス、
サウンド処理、画像処理、プログラミングなどの
技術を習得することをねらいとしている。
そして、様々な工学問題を対象として、
演習問題を通じて、エンジニアリングセンスを身につける。

以下に具体的な目標を示す。
(1)数式処理と数値計算を併用および比較することにより
  工学分野における「近似」のコツ、その重要性を理解する。
(2)微分方程式をグラフィカルイメージとして
 とらえ、初期条件の重要性、解を導き出すことの
 本質的な意味を理解する。
(3)グラフィックス(2D,3D),アニメーションを
 楽しみながら理解する。
(4)最適化問題の枠組みを理解する。
(5)サウンド処理および画像処理のポイントを理解する。


(JABEE学習・教育目標)

(JABEEキーワード)
機械工学エネルギー・デザインプログラム:数式処理、データ解析、シミュレーション

(前提となる基礎知識と習得後の展開)
本科目を履修する前に、
コンピュータの操作方法をあらかじめ復習しておくこと。
習得後に、今までに履修してきた工学分野における
問題に目を通して、解答を自力で導き出してほしい。

<授業計画及び準備学習>
1.[ガイダンス] Mathematicaを試してみよう。関数電卓として、グラフィックスも簡単に。
2.[数について]数の取り扱い
3.[数と式]因数分解、行列とベクトル、連立方程式
4.[数値計算]非線形方程式を解く。ニュートンラフソン法について
5.[微分方程式]微分方程式を解く。グラフィカルイメージとして
6.[偏微分方程式]工学問題における偏微分方程式とは、熱伝導問題など
7.[グラフィックス]2次元グラフ、3次元グラフの描画。アニメーション
8.[サウンド処理]時間と周波数の関係について。フーリエ変換、ノイズの取り扱い
9.[画像処理]画像データの取り扱い、フィルタ処理
10.[プログラミング]目的に応じたプログラミング方法
11.[工学問題演習1]ラグランジュ法を用いた運動方程式の導出
12.[工学問題演習2]乱数を用いたシミュレーション、モンテカルロ法
13.[工学問題演習3]最適化問題について
14.[工学問題演習4]感性工学の応用(多変量解析の利用)
15.[まとめ]学習成果の確認(レポート課題作成提出)

<成績評価方法及び水準>
毎回の授業において操作説明、例題の解説、課題演習を行う。
授業時の課題演習60%、工学問題演習40%とし、
60点以上の者に単位を認める。

<教科書>
自作テキスト(ノートブック)および配布資料

<参考書>
授業時に適宜紹介する。
たとえば、榊原進、はやわかりMathematica 第3版、共立出版
ISBN: 9784320122482

<オフィスアワー>
授業開始前および終了後に質問を受け付ける。
これ以外の質問は、以下のメールアドレスまで。
matsu@iot.ac.jp
ただし、メールのタイトルに
必ず「工学院大学」を明記しておくこと。

<学生へのメッセージ>
工学の分野において、数学がどのように関わるのか、
そして、コンピュータがどのように工夫利用されているのかを
実践的に理解していきます。
たった1行で2次元のグラフ、3次元のグラフが描画可能です。
繰り返し文を用いて簡単にアニメーションも可能です。
工学問題を解きながらその問題のもつ奥深さ、面白さを
体験してもらえればと思います。
「プログラム」と身構えずにぜひ気軽に演習しみてください。

 

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