2011年度工学院大学 第1部機械工学科

線形代数学II(Linear Algebra II)[4151]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
田中 覚 非常勤講師

最終更新日 : 2012/03/09

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
線形代数学Iで学んだことを基礎に、線形代数学IIでは線形空間、線形写像などやや抽象的な概念を学ぶ。
特に線形変換の固有値・固有ベクトル、対角化を中心に講義する。
1. 線形性・線形空間・基底・次元などの基本的な概念を理解すること
2. 内積を理解し、シュミットの直交化の手続きを使えるようになること
3. 固有値・固有ベクトルを求め対角化の計算ができること
が目標である。

(JABEE 学習・教育目標)
「機械工学エネルギー・デザインプログラム」 (D)◎

(前提となる基礎知識と習得後の展開)
「線形代数学I」で学んだことを前提とする。
習得後には「数値計算法II」でより実際的な計算手法を学ぶ。

<授業計画及び準備学習>
1. ガイダンス、空間ベクトルと直線・平面の方程式
2. ベクトル空間と一次結合
3. 一次独立とベクトル空間の基底
4. ベクトル空間の次元
5. 部分空間
6. 内積・正規直交基底
7. シュミットの直交化法
8. 中間試験(1.〜7.)
9. 線形写像の定義
10. 行列の定める線形写像、写像の表現行列
11. 固有値と固有ベクトル
12. ケイリー・ハミルトンの定理、最小多項式
13. 行列の対角化
13. 行列の直交化・対角化に関する計算の注意、総復習
15. 学習成果の確認(期末試験、1.〜14.)

注意事項:
試験回以外の講義では、原則として演習時間を取り、講義内容に関連する演習を行います。
また、講義の理解状況や進度などを判断して内容の短縮や省略を行う可能性があります。

準備学習と復習:
授業開始前の予習として、書籍(参考書)で上記計画にあるキーワードについて調べましょう。
調べる過程において、何をこれから学んでいくのかを把握し、どのように使っていくかを考えておくと、講義の理解の助けに繋がるでしょう。
復習は、
・学習した内容について、「自分の頭」を使ってもう一度考え、「自分の言葉」で説明してみる
・理解した内容について、「自分の手」を動かして練習する
を行ってください。後者に関しては、必要に応じて問題を提供します。
試験はその回以前の講義全てが試験範囲です。十分な復習を行ったうえで試験に臨んでください。

<成績評価方法及び水準>
満点を100点とし、以下いずれかの配点基準で良い方を取り、60点以上を合格とします。
1. 授業毎の演習課題(合計を100として換算) 20%、中間試験 40%、期末試験 40%。
2. 期末試験 100%。

機械工学科エネルギー・デザインプログラムの学習・教育目標(D)は、上記の評価基準を満たせば達成される。

<教科書>
講義は教科書通りに進める訳ではありませんが、以下の教科書を基本として参照します。
「入門 線形代数」三宅敏恒著(培風館)

これ以外のテキストを用いても支障はありませんが、必ず一冊は参考書を用意してください。

<参考書>
知識を整理する際には、以下の参考書がよく出来ていると思います。
「やさしい線形代数」H.アントン(サイエンス社)
また、演習形式のテキストとしては、
「線形代数 講義と演習」小林正則・寺尾宏明共著(培風館)
などがあります。その他、必要に応じて紹介します。

<オフィスアワー>
木曜日講義後及び昼休みにて受け付けます。
また、メール(salt3des@nifty.com)での質問も受け付けます。

<備考>
特に3・4年生で講義への出席が困難な学生は事前に申し出てください。

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2011 Kogakuin University. All Rights Reserved.