2010年度工学院大学 教職課程科目

教職総合演習(Seminar on Teaching)[9374]

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2単位
藏原 清人 教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2011/02/21

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 この科目は、将来教職につくものが、現代社会の問題を総合的にとらえることによって、今日の教育の課題について考えをめぐらし、ひいては教育の内容の充実、方法の改善等に資することを目的として先般の教育職員免許法の改正によって設けられたものである。
 この趣旨にそって、本授業では環境問題を中心に現代の問題をとりあげることとする。環境問題といっても具体的には多くの問題があり、アプローチも様々であるが、ここでは、まず、その全体像をとらえ、現代の人類にとってさけることのできない問題としてわれわれ一人一人にとっても直面しているものであることを理解することが重要である。その上で、各自が具体的テーマを決め、調査報告を行う。この調査は文献やインターネットの活用とともに実践調査や学内外の専門家の支援を得て行うこと、調査結果の情報発信を行うことを含む。また、様々な人々との意見交換やディスカッションを行い、自分の考えをまとめあげていくことを重視する。
 こうした学習を通して、これら諸課題に関する内容を生徒に適切に指導する能力を高めることを目的としている。さらに、各自の身近なところでささやかでも環境問題にかかわる実践につなげていくことができればうれしい。
 この科目は2009年度までの入学生(それに相当する編入生を含む)を対象とする。

<授業計画及び準備学習>
 1.教職総合演習についての説明(演習の進め方)
    各自,環境問題をはじめとする現代社会の問題について,関心のあることがらについて,
    考えること。
 2.課題の提示(発表)
    各自の関心のある環境問題について発表する。これは1回目の発表であり,今後テーマが変わる    ことはさしつかえない。    
 3.「環境問題」について、問題と視点の提示(講義)
    今日における環境問題の広がりをとらえ,様々な問題があることを理解しておく。また最近の
    環境問題にかかわる動きに関心を持つ。
 4.資料の理解及び、各自のテーマの発表(1)
    各自この授業でとりあげるテーマを定め,それについて調らべ,発表の準備をする。他の学生
    の発表を聞くことで関心を広げる。また,教員のコメントをふまえ自分のテーマを深める。
   (4〜6まで共通)
 5.資料の理解及び、各自のテーマの発表(2)
 6.資料の理解及び、各自のテーマの発表(3)
 7.環境問題 教材化と指導の視点(講義)
    講義をうけて,自分のとりくんでいるテーマを生徒に指導するにはどうするかを考える。
    また総合的学習の時間その他で,現代の問題をとりあげる意義について理解を深める。
 8.各自の発表 全体討論(1)
    各自のテーマについて最終的なレポートの形に近づけたものを発表する。他の学生の発表から
    学び,環境問題についての理解の幅を広げるとともに,まとめ方や発表の仕方,教員のコメント
    を自分の発表に生かす。(8〜14まで共通)
 9.各自の発表 全体討論(2)
10.各自の発表 全体討論(3)
11.各自の発表 全体討論(4)
12.各自の発表 全体討論(5)
13.各自の発表 全体討論(6)
14.まとめと講評
15.最終レポート作成及び提出

あらかじめ示された課題に沿って,レポートを完成させ提出する。

<成績評価方法及び水準>
 演習に積極的に参加し、発言を行い、討論をリードあるいはサポートしていること、授業参加者との協力、支援等を積極的に行っていることを重視する。授業中に2回の発表を行い、最終レポートにこれらの学習活動及び成果をまとめること。
 これらの学習活動が確認でき、今日の環境問題について自分の選んだテーマについて適切な理解をし生徒への指導について考察している場合には、合格とする。

<教科書>
特に設けない。

<参考書>
授業中に適宜指示する

<オフィスアワー>
木 16:30-17:30 新宿校舎A-2778号室
他 相談により設定

<学生へのメッセージ>
 教育というものは、常にこれから生きていく人を育てる仕事です。そのためには教育に携わる者が、現代の問題について適確に理解していることが必要でしょう。現代の問題には経済の問題、社会や文化の問題、世界の平和のこと、国際化のことなど、様々にありますが、ここでは、環境問題をとりあげてみました。これは、本学の目的でもある工学にも深くかかわりがあり、教職とともに皆さんの専門の学習の総合力を生かすことができるテーマだからです。
 とにかく一緒に勉強しましょう。その中で調査、まとめ、発表などにも慣れてほしいと思います。積極的な参加を期待しています。

 

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