2010年度工学院大学 教職課程科目

情報教育の研究A(Study of Information Communication Technology Education A)[9271]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

4単位
長嶋 秀幸 非常勤講師
鈴木 重徳 非常勤講師

最終更新日 : 2011/02/21

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
コンピュータ化・コンピュータネットワーク化の急速な進展とともに、わが国では「情報教育」の必要性が主張されるようになった。1991年には文部省から『情報教育に関する手引き』がだされ、「情報教育」とは「情報活用能力を育成する教育」であると定義された。そして「情報教育」推進を背景にして、高校に教科「情報」が新設された。しかし、「情報教育」、高等学校の教科「情報」のあり方には若干の混乱もあるようにみえる。
 この授業では、「情報教育」および教科「情報」に関する代表的な見解、教育政策の背景、世界的動向、検定教科書、高等学校における教育実践等を検討する。また、あわせて、指導案の作成、模擬授業、討議をおこない、教科「情報」を指導するために必要と思われる知識と技能を習得してもらうことにつとめ、実践的能力が育成されることを重視したいと考えている。以下に、具体的な到達目標を示す。
(1) 「情報教育」、教科「情報」成立の背景がわかる。
(2) 「情報教育」、教科「情報」の代表的な見解の特質がわかる。
(3) 学習指導案を作成することができる。

<授業計画及び準備学習>
第1週 学習指導要領にみる教科「情報」のねらいと内容について学ぶ
第2週 教科「情報」成立の背景としての「情報教育」推進について学ぶ
第3週 「情報教育」論の特質について学ぶ
第4週 「情報教育」の成立経緯について学ぶ
第5週 メディア教育の動向について学ぶ (1)
第6週 メディア教育の動向について学ぶ (2)
第7週 コンピュータ教育の動向について学ぶ
第8週 諸外国の動向について学ぶ
第9週 学習指導案のかき方
第10週 模擬授業と模擬授業の検討 (1)
第11週 模擬授業と模擬授業の検討 (2)
第12週 模擬授業と模擬授業の検討 (3)
第13週 模擬授業と模擬授業の検討 (4)
第14週 模擬授業と模擬授業の検討 (5)
第15週 授業のまとめ前期分 「情報教育」、教科「情報」のあり方を考える

第16週 「情報」論、「情報」学について学ぶ
第17週 教材を検討する (1) コンピュータのしくみ・ハードウェア
第18週 教材を検討する (2) コンピュータのしくみ・ソフトウェア、システム設計
第19週 教材を検討する (3) 情報処理の原理・アルゴリズム
第20週 教材を検討する (4) 情報処理の原理・プログラム
第21週 教材を検討する (5) コンピュータ技術・通信
第22週 教材を検討する (6) コンピュータ技術・計測、制御
第23週 教材を検討する (7) コンピュータ技術・ネットワーク
第24週 教材を検討する (8) コンピュータの効果的な利用・マルチメディア、コンピュー
タデザイン
第25週 教材を検討する (9) コンピュータの効果的な利用・モデル化、シミュレーション
第26週 教材を検討する (10) 情報化社会における安全性と倫理の問題
第27週 教材を検討する (11) 情報論、情報学、情報システム等関連の文献
第28週 情報技術の歴史、現状、課題について学ぶ
第29週 情報産業の歴史、現状、課題について学ぶ
第30週 授業のまとめのまとめ後期分 情報論、情報学、情報システムについて考える

第1週〜15週担当 : 長嶋秀幸
第16週〜30週担当 : 鈴木重徳

<成績評価方法及び水準>
毎回の授業の最後に書いてもらうレポート、学習指導案等の提出物によって採点する。良いレポートとは独自の考え方が表れているものである。

<教科書>
坂口謙一・他編『実践情報科教育法』(東京電機大学出版局)、文部科学省『高等学校学習指導要領』

<参考書>
野崎昭弘『人間・社会・コンピュータの情報処理言論』ベレ出版
神沼靖子編『情報システム基礎』オーム社
黒川敏明『ソフトウェア入門』岩波新書

<オフィスアワー>
授業終了後、新宿キャンパス12階講師控室でお願いします。

 

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