2010年度工学院大学 教職課程科目

理科教育の研究B(Study of Science Education B)[9161]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

4単位
杉山 栄一 非常勤講師

最終更新日 : 2011/02/21

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
理科教育の現状及び改善の方向性について、諸外国の取り組みも含めて知り、望ましい教育のあり方について考えを持てるようにする。また、各科目・領域の授業実践例や学習過程の分析を通して、教材研究や授業をデザインする力を養う。さらに、理科授業の運営に関する幅広い知識を習得する。

<授業計画及び準備学習>
1.ガイダンス
準備学習:中高の理科の学習内容を把握しておくこと
2.理想の理科授業とは
準備学習:自分なりの考えを持ち今まで自分が受けてきた理科授業の長短を指摘できるようにしておくこと
3.授業の過程
準備学習:参考書p91〜112を読んで理解しておくこと
4.学習指導案の作成
準備学習:ある1時間の授業をイメージできるようにしておくこと
5.「理科離れ」を巡って
準備学習:関連資料(データ)を集めること
6.「理科離れ」「理科嫌い」を作らない、「理科好き」を増やすためにできること
準備学習:参考書p27〜60の中から実践例を把握しておくこと
7.理科は何を目指すのか 〜理科教育の目標〜
準備学習:中学校または高校の学習指導要領理科編に目を通しておくこと
8.理科の授業を創る
準備学習:工夫された授業の実践例を調べておくこと
9.科学的な自然観の育成
準備学習:自然観の意味を調べておくこと
10.教材研究(1) 学習内容と教材
準備学習:参考書p159〜193を読んで理科教師の教材研究例を知っておくこと
11.教材研究(2) ミニカリキュラムづくり
準備学習:中学校化学分野の学習内容を把握しておくこと(検定教科書用意)
12.教材研究(3) 植物の何を教えるのか
準備学習:中学校生物分野の学習内容を把握しておくこと(検定教科書用意)
13.わかる道筋をさぐる
準備学習:素朴概念とは何かを調べておくこと
14.事故防止・安全に配慮した授業
準備学習:ひやりとした体験事例とその原因を考えておくこと
15.日本の理科教育の特徴─教科書や学習内容の違い
準備学習:可能なら外国の科学教科書を見ておくこと
16.アメリカの教育改革
準備学習:アメリカの教育の現状について情報を集めること
17.イギリスの教育改革がもたらしたもの
準備学習:イギリスの教育の現状について情報を集めること(英和辞典用意)
18.誰の、何のための教育か
準備学習:日本の教育改革の経緯について調べてみること
19.フィンランドの教育
準備学習:フィンランドの教育の現状について情報を集めること
20.東アジア(韓国、中国)の教育
準備学習:韓国、中国の教育の現状について情報を集めること
21.日本の理科教育の歴史(1) 教科書等に見る戦前の理科教育
準備学習:学制発布以後の教育史の概要を把握しておくこと
22.日本の理科教育の歴史(2) 学習指導要領の変遷にみる戦後の理科教育
準備学習:参考書p243〜250を読んで理解しておくこと
23.現職教員の話(1)
準備学習:中学校地学分野の学習内容を把握しておくこと
24.「ゆとり教育」から「学力重視の教育」へ
準備学習:学力低下論争で何が問題にされたかを調べてみること
25.PISA2006の結果と学力のグローバル・スタンダード化
準備学習:なぜOECDがPISAを始めたのか調べてみること
26.現職教員の話(2)
準備学習:公立の中高一貫校の歴史を調べておくこと
27.新学習指導要領とこれからの理科教育
準備学習:中学校または高等学校の次期学習指導要領解説理科編の第1章を読んでおくこと
28.どのような理科教育を目指すか(1)グループ討論
準備学習:発表する内容をあらかじめ考えておくこと
29.どのような理科教育を目指すか(2)代表の発表と全体討論
準備学習:代表者は効果的な発表をするための準備をしておくこと
30.学習成果の確認(レポート作成)
準備学習:討論の内容を生かし、自分の理科教育観をもてるようにすること

<成績評価方法及び水準>
毎回の授業でのレポートの提出をもって評価する。5点、4点、3点、2点、1点の5段階で評価し、評価点の合計の満点を100点に換算して60点以上を合格とする。

<参考書>
左巻健男・内村浩編著『授業に生かす! 理科教育法 中学・高等学校編』(東京書籍)

<オフィスアワー>
授業開始前30分間(12F講師控室)

<学生へのメッセージ>
理科の教員を目指している人、または理科教育のあり方を考えてみたい人は受講してください。授業の中で聞くだけでなく積極的に発言し、自分の考えをまとめていけるような学び方、取り組みに期待しています。

 

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