2010年度工学院大学 教職課程科目

現代教職論(Study on Modern Teaching Profession)[9026]

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2単位
安部 芳絵 非常勤講師

最終更新日 : 2011/02/21

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
この授業は、いわば、教職の入門的な科目である。「教師というしごと」についての理解を深めると共に、自らの適性を見つめ、これから先の教職課程で何をどう学ぶのかを考える機会としたい。
わたしたちは、これまでの学校体験・教師体験を土台として、教師について何らかの考え・想いを抱いている。それぞれの抱く教師像は異なり、そのために指導上の問題が生じることもある。
そこで現代教職論では、教職の意義や役割、職務内容について学びながら、「これからの教師に求められる役割」について子どもの権利条約の視点から探っていく。授業は実践力を育むため、グループワークやロールプレイング、スピーチ、発表などを取り入れ参加型形式で進めていく。また、省察をひとつの軸とすることで、学校体験・教師体験を相対化し、自分のなかにある「学校」「教師」についての先入観や偏見に気づく機会としたい。
なお、講義の初回に「教職への想い」「忘れられない教師との出会い」「どんな教師になりたいか」を600-1200字程度にまとめ、発表してもらうので、各自準備をしておくこと。

<授業計画及び準備学習>
1)オリエンテーション:評価方法や授業の進め方についての説明と学生の自己紹介。また授業の主軸となる「省察」についての講義を行う。
2)教職への想い:「なぜ教師をめざすのか」を客観的に捉えなおし自分なりの課題を見つけるために教場でレポートを書き、ひとりずつ前にでて発表を行い、問題意識を共有する。
3)教師のしごと:教師の職務内容や校務分掌、教育方法の研究
4)教師のしごと:関連法規
5)教師のしごと:教師の権利
6)教師になるには:教職課程・教育実習・免許制度
7)教師になるには:採用試験・教員の研修、今後の具体的な計画を考える。
8)−12)子どもに向かい合う:子どもをめぐる教育的課題を具体的な事例として取り上げ、検討する。事例は学生と協議の上決定するが、主として取り上げたいのは、学生の学校体験・教師体験とも関連の深いであろう「いじめ」「不登校」「体罰」などである。
13)子どもの権利条約と教師(理論)
14)子どもの権利条約と教師(課題検討)
15)学習成果の確認(教場レポート)
※なお、教師として教壇に立っている先輩をゲストとして招いて、話を聴くことも計画している。
【準備学習】
1)−2):「教職への想い」「忘れられない教師との出会い」「どんな教師になりたいか」を600-1200字程度にまとめておく。講義終了後は、他の学生の意見を聴き、自分の考えを再考する機会としたい。
3)−7):講義の際に指示する関連法規・資料、教科書のページに目を通しておくこと。
8−15):子どもに関する新聞記事を読んだり、ニュースを意識して見ておくこと。講義後は、講義で学んだことを踏まえて、家族や友人と意見交換をすること。

<成績評価方法及び水準>
講義への出席を前提とし、授業の最後に実施する教場レポートで6割以上の得点をとった者に単位を認める。

<教科書>
『子ども支援学研究の視座』安部芳絵、学文社(※3月末〜4月発売予定です)

<参考書>
講義の際に適宜指示する。

<オフィスアワー>
講義終了後に教場にて対応する。なお、メールアドレスは講義の際に提示する。

<学生へのメッセージ>
高校中退や不登校の経験がある人、現在の学校や教師の在り方に対して「疑問」を抱いている人、教師になるかどうか迷っている人、社会人経験のある人、多様なバックグラウンドをもったみなさんを歓迎します。みなさんの声を大切にしながら、講義を組み立てていきたいと思いますのでよろしくお願いします。

 

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