2010年度工学院大学 第2部情報通信メディア工学科

比較文化論A(Comparative Culture A)[3607]

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2単位
吉田 司雄 教授  
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最終更新日 : 2011/02/21

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 本年度は「食の比較文化論」というテーマで講義を行う。「食」は人間が生きてゆく上で欠かせないものだが、そこから「文化」を構成する様々な問題を掘り下げることもできる。本講義では世界の多様な食文化を見比べるのではなく、むしろ文学や絵画や映画に描かれた「食の風景」を読み込みながら、人間の「欲望」のあり方について考えていきたい。あわせてこの工学院大学の歴史を講義の中に織り込んで紹介する。近代日本の歩みを様々な角度から知ってほしいからである。それゆえ履修者にとっての第一の目標は基礎的な知識の習得と確認となるが、しかし真の目標は単に知識を増やすことではない。自らの思考と表現を導き出すための批評力を身につけることが最終的な目標である。

<授業計画及び準備学習>
 1 肉食伝来−近代日本の食文化(1)
    準備学習:疑問点を調べる習慣をつける
 2 洋食誕生−近代日本の食文化(2)
    準備学習:疑問点を調べる習慣をつける
 3 カレーの文化史−近代日本の食文化(3)
    準備学習:自分で資料を探して調べてみる
 4 築地の近代と工手学校の誕生
    準備学習:自分で資料を探して調べてみる
 5 明治から昭和の新宿−浄水場と中村屋と
    準備学習:自分で資料を探して調べてみる
 6 戦後の新宿−アメリカ文化がやってくる
    準備学習:自分で資料を探して調べてみる      
 7 食卓の風景(1)−ちゃぶだいの時代
    準備学習:授業で取り上げる映画を観てみる
 8 食卓の風景(2)−家族団欒の変容
    準備学習:授業で取り上げる映画を観てみる
 9 ダイエットの文化史
    準備学習:調べたことを文章にまとめてみる
10 喫茶と喫煙の文化史
    準備学習:調べたことを文章にまとめてみる  
11 酔っぱらいの映画誌
    準備学習:映画を観て感想を書いてみる
12 「注文の多い料理店」−レストランの文化史
    準備学習:小説を読んで批評を書いてみる
13 ベジタリアニズムという問題系
    準備学習:レポートのまとめ方を考える
14 カニバリズムの比較文化論
    準備学習:レポートの書き方を身につける
15 学習成果の確認(レポート課題作成)
    準備学習:授業での指示を守り、「自分の言葉で」レポートを書き上げる

<成績評価方法及び水準>
 授業にきちんと出席することが成績評価の前提。授業中の確認テストや感想文批評文によって平常点を算出。あわせて学年末に課題レポートの提出を求め、平常点と合算し60点以上のものに単位を認める。課題レポートの比重は6割。ただし、平常点が一定の点数に達しない者の課題レポートは、採点対象としない。

<参考書>
 教場で随時紹介する。

<オフィスアワー>
 新宿校舎2772研究室 水曜21:15〜30
 それ以外は教員に直接たずねること。

<学生へのメッセージ>
 第一回目の授業時に成績評価方法等、具体的に説明するので必ず出席すること。
 授業のテーマは変更しないが、取り上げる内容については変更も大いにありうる。

 

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