2010年度工学院大学 情報学部コンピュータ科学科
OS基礎論(Fundamentals in Operating System)[3386]
2単位 小柳 義夫 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- コンピュータの基本的なシステム・ソフトウェアであるオペレーティング・システム(OS)の主要な機能と役割について理解を深める。
- <授業計画及び準備学習>
- 講義のプリントはKuportに載せるので、各自ダウンロードして授業に持参すること。原則としてプリントは配布しない。
1.OSとは:OSのいろいろ、フォン・ノイマン型コンピュータの誕生、OSの目的、 2.OSの歴史、OSの構成要素、カーネル、システムコール 3.コンピュータの処理形態、対話処理とバッチ処理、プロセス、スレッド、時分割、コマンド 4.GUIの基本構成要素、プログラムの開発とOS,プログラミング環境、ファイル 5.ファイルの基本設計、ストリーム入出力、論理レコードと物理レコード、ファイルの操作、ファイルシステム、ディレクトリ 6.ユーザから見たファイルシステム、コマンドとファイル、unixコマンド概説、ファイルシステムの構造、名前の管理、領域の割り当て 7.プログラムから見たファイルの利用(生成、削除、オープン、アクセス、クローズ)、デバイスコントローラ、割り込み、入出力の方式、デバイスドライバ 8.入出力、バファリング、スプーリング、標準入出力 9.割り込み:外部割り込み、内部割り込み、例外処理、割り込み処理ルーチン、割り込みの効用 10.主記憶の管理:固定区画方式、可変区画方式、仮想記憶方式、多重仮想記憶、ページング、TLB 11.プロセス:プロセスの切り替え、コンテキスト、スケジューリング、プロセスの状態 12.スケジューリング:到着順、処理時間順、優先度順、ラウンドロビン、多重レベル待ち行列 13.セキュリティ:アクセス制御、保護ドメイン、ケーパビリティ、キー/ロック機構 14.セキュリティ:ユーザ認証、パスワード、暗号化、共通鍵、秘密鍵 15.学習成果の評価(学期末試験)
- <成績評価方法及び水準>
- 原則として学期末試験で評価し、60点以上のものに単位を認める。
- <参考書>
- 清水謙太郎著「オペレーティングシステム」(岩波書店)
柴山潔著「コンピュータサイエンスで学ぶオペレーティングシステム─OS学─」(近代科学社、2007年) 吉澤康文著「オペレーティングシステム」(昭晃堂、2000) 大澤範高著「オペレーティングシステム」(コロナ社、2008) 大久保英嗣著「オペレーティングシステムの基礎」(サイエンス社、1997) 村岡洋一著「オペレーティングシステム」(近代科学社、1989)
- <オフィスアワー>
- 水曜日3時から6時。必要ならば随時oyanagi@cc.kogakuin.ac.jpにご連絡ください。
- <学生へのメッセージ>
- オペレーティング・システムというと、マイクロソフト社のWindowsを連想する人が多いと思いますが、それだけではありません。コンピュータの60年の歴史の中でOSの歩みをたどり、何でOSが発展してきたかを理解します。
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