2010年度工学院大学 情報学部コンピュータ科学科

OS基礎論(Fundamentals in Operating System)[3386]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
小柳 義夫 教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2011/02/21

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
コンピュータの基本的なシステム・ソフトウェアであるオペレーティング・システム(OS)の主要な機能と役割について理解を深める。

<授業計画及び準備学習>
講義のプリントはKuportに載せるので、各自ダウンロードして授業に持参すること。原則としてプリントは配布しない。
1.OSとは:OSのいろいろ、フォン・ノイマン型コンピュータの誕生、OSの目的、
2.OSの歴史、OSの構成要素、カーネル、システムコール
3.コンピュータの処理形態、対話処理とバッチ処理、プロセス、スレッド、時分割、コマンド
4.GUIの基本構成要素、プログラムの開発とOS,プログラミング環境、ファイル
5.ファイルの基本設計、ストリーム入出力、論理レコードと物理レコード、ファイルの操作、ファイルシステム、ディレクトリ
6.ユーザから見たファイルシステム、コマンドとファイル、unixコマンド概説、ファイルシステムの構造、名前の管理、領域の割り当て
7.プログラムから見たファイルの利用(生成、削除、オープン、アクセス、クローズ)、デバイスコントローラ、割り込み、入出力の方式、デバイスドライバ
8.入出力、バファリング、スプーリング、標準入出力
9.割り込み:外部割り込み、内部割り込み、例外処理、割り込み処理ルーチン、割り込みの効用
10.主記憶の管理:固定区画方式、可変区画方式、仮想記憶方式、多重仮想記憶、ページング、TLB
11.プロセス:プロセスの切り替え、コンテキスト、スケジューリング、プロセスの状態
12.スケジューリング:到着順、処理時間順、優先度順、ラウンドロビン、多重レベル待ち行列
13.セキュリティ:アクセス制御、保護ドメイン、ケーパビリティ、キー/ロック機構
14.セキュリティ:ユーザ認証、パスワード、暗号化、共通鍵、秘密鍵
15.学習成果の評価(学期末試験)

<成績評価方法及び水準>
原則として学期末試験で評価し、60点以上のものに単位を認める。

<参考書>
清水謙太郎著「オペレーティングシステム」(岩波書店)
柴山潔著「コンピュータサイエンスで学ぶオペレーティングシステム─OS学─」(近代科学社、2007年)
吉澤康文著「オペレーティングシステム」(昭晃堂、2000)
大澤範高著「オペレーティングシステム」(コロナ社、2008)
大久保英嗣著「オペレーティングシステムの基礎」(サイエンス社、1997)
村岡洋一著「オペレーティングシステム」(近代科学社、1989)

<オフィスアワー>
水曜日3時から6時。必要ならば随時oyanagi@cc.kogakuin.ac.jpにご連絡ください。

<学生へのメッセージ>
オペレーティング・システムというと、マイクロソフト社のWindowsを連想する人が多いと思いますが、それだけではありません。コンピュータの60年の歴史の中でOSの歩みをたどり、何でOSが発展してきたかを理解します。

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2010 Kogakuin University. All Rights Reserved.