2010年度工学院大学 グローバルエンジニアリング学部機械創造工学科
機械振動学I(Mechanical Vibrations I)[4D23]
2単位 我妻 隆夫 特別専任教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- (1) 振動事例を紹介し,振動の現象を概念的に理解する.
(2) 1自由度系の振動について,振動現象と運動方程式のとの対応を理解する. (3) 1自由度系の振動をベースに,下記を物理的に理解する. 振動系にかかる力:慣性力,復元力,減衰力,外力 自由振動:固有振動数と減衰比 強制振動:振動周波数と振幅および位相 (4) 上記理解の基に,振動問題の無い機械の設計における着眼点を考察する. (5) 多自由度系への導入として2自由度系の振動を理解する. (6) 振動の基礎を理解し,2自由度系に関する運動方程式を構築でき,(3)に示す諸特性が計算でき,物理的に発生する現象を理解できることを達成目標とする.
(JABEE学習・教育目標) 「国際工学プログラム」(C) ◎ (前提となる基礎知識) 運動力学,線形微分方程式等の基礎知識があることが望ましい. (習得後の展開) ECPII,III等において振動問題を検討する上で役立てる.
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 振動事例の紹介と振動の概念的理解・・なぜ振動するのか?
<準備学習> ECPIA「機械力学実験」の内容を復習し,教科書P1〜4を読み理解しておくこと 2. 振動学に必要な数学と物理のおさらい/小テスト(数学,物理,単位系) <準備学習> 電子教材「講義内容2」を読み理解しておくこと 3. 1自由度系の自由振動・・・運動方程式,減衰の無い1自由度系の振動/固有振動数の計算法 <準備学習> 電子教材「講義内容3」を読み理解しておくこと 4. 1自由度系の自由振動・・・減衰のある1自由度系の振動/減衰について <準備学習> 電子教材「講義内容4」を読み理解しておくこと 5. 1自由度系の自由振動・・・演習および小テスト(1自由度系の自由振動) <準備学習> 電子教材「講義内容1〜4」を復習のこと 6. 1自由度系の強制振動 ・・・力励振による振動(運動方程式,共振と減衰) <準備学習> 電子教材「講義内容6」を読み理解しておくこと 7. 1自由度系の強制振動 ・・・変位励振による振動/過渡応答と定常応答,振動絶縁 <準備学習> 電子教材「講義内容7」を読み理解しておくこと 8. 1自由度系の強制振動 ・・・演習および小テスト(1自由度系の強制振動) <準備学習> 電子教材「講義内容6〜7」を復習のこと 9. 1自由度系の振動低減法 <準備学習> 電子教材「講義内容1〜8」を復習のこと 10. 2自由度系の振動 ・・・運動方程式と固有振動数/振動モード <準備学習> 電子教材「講義内容10」を読み理解しておくこと 11. 2自由度系の振動 ・・・演習および小テスト(2自由度系の振動) <準備学習> 電子教材「講義内容10」を復習のこと 12. 2自由度系の振動 ・・・強制振動/ダイナミックダンパー <準備学習> 電子教材「講義内容12」を読み理解しておくこと 13. 2自由度系の振動 ・・・演習および小テスト(機械振動) <準備学習> 電子教材「講義内容1〜12」を復習のこと 14. 多自由度系の振動の概説 <準備学習> 電子教材「講義内容14」を読み理解しておくこと 15. 学習成果の確認(試験) <準備学習> 電子教材「講義内容1〜14」を復習のこと
- <成績評価方法及び水準>
- 講義期間中に小テスト(20点満点)を5回実施する.期末試験(100点満点)との合計点の1/2が60点以上のものを合格とする.50点以上60点未満のものについては別途レポート問題を出題し,60点以上の者については60点合格とする.ただし,3回以上欠席の学生は履修放棄とみなし成績評価は行わない.
- <教科書>
- JSMEテキストシリーズ 振動学 日本機械学会発行(丸善)
授業内容に関する電子教材を発行する
- <参考書>
- 機械振動論 デンハルトック著 コロナ社
実用機械振動学 国枝正春著 理工学社 振動の学び方 佐藤勇一著 オーム社
- <オフィスアワー>
- 新宿:授業終了後
八王子犬目校舎2-208室在室時はいつでも 電子メールでの質問に解答します(azuma-t@jcom.home.ne.jp)
- <学生へのメッセージ>
- 工学部出身の多くの技術者が振動は苦手というのを良く耳にしますが,そんなことはありません.振動現象と理屈を結びつけて理解できれば面白いものです.全ての機械装置において振動問題は避けて通れない課題です.ここでしっかり勉強して,振動問題を起こさない技術者になりましょう!
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