2010年度工学院大学 第1部建築系学科

構造力学I(Structural Mechanics I)[5120]

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2単位
小野里 憲一 准教授  
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最終更新日 : 2011/02/21

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
建物が如何にして大地に建っているか。そのとき、建物の部分(部位・部材:基礎、柱、梁、壁など)にどのような力が生じているのかを考える科目が構造力学です。そして、その第1歩が構造力学Iです。15年前、兵庫県で大きな地震被害がありました。6年前、新潟県長岡市周辺で大きな地震被害がありました。3年前、新潟県柏崎市周辺でも大きな地震被害がありました。損傷を受けた建物の多くは古い建物(1981 年以前)で、設計法の考え方に問題がありました。しかし、建築の専門家であるはずの技術者の力学的知識の未熟さによるものも少なくありませんでした。これから皆さんが建築の仕事を始めるにあたり「人の生命・財産を守るための知識=構造力学」と捉えて学習に励んでください。
構造力学Iの狙いは「静定構造物の応力解析が出来るようになる」です。

<授業計画及び準備学習>
1. なぜ建物は大地に建っていられるか(建物が重力や地震力に抵抗する仕組みについて考える)
2. 力の表記法,力の計算法,力の釣り合い(ベクトルとして計算する力が釣り合っているとは何か 釣り合う力はどのように求めるか)
3. 力の計算法(図解法を中心に,合成と分解)
4. 建物を支える支え方と反力の計算 (記号と反力)
5. 図解法で反力を求める
6. 部材に生じる力「応力」(軸力・せん断力・曲げモーメントについて学ぶ)
7. 静定構造物の応力解析 その1(片持ち梁)
8. 応力図の描き方詳細解説
9. 静定構造物の応力解析 その2(単純梁)
10.静定構造物の応力解析 その3(門形ラーメン)
11.静定構造物の応力解析 その4(3ヒンジラーメン)
12.静定トラスの軸力解析(節点法による軸力解析)
13.静定トラスの軸力解析(切断法による軸力解析)
14.静定構造物の応力解析を図解法で行う(曲げモーメントがゼロになる点、せん断力と曲
げモーメントの関係)
15.学習成果の確認

<成績評価方法及び水準>
期末試験の結果による。

<オフィスアワー>
講義終了後、建築学科事務室で対応する。それ以外でも学修ガイダンス記載のメールアドレスの連絡をもらえれば後日対応する.

 

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