2010年度工学院大学 第1部建築系学科
○化学I(Chemistry I)[4126]
2単位 増井 大 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 理工系大学生に必要な化学の基礎知識を身につけることをねらいとする。高校化学程度の基本的な内容をカバーするとともに、より高度な事項も取り上げる。化学とは、あらゆる物質を構成している分子・原子レベルの視点から、自然現象を理解しその原理を応用して役立てようとする学問である。講義を通して、生活を支えている化学の役割、現代社会における問題と化学との関係を理解し、化学の視点からの科学的考え方を身に付けることが目標である。
以下に具体的な達成目標を示す。 1)原子の構造を理解し、そこから化学結合の本質を説明できる。 2)ミクロな分子運動とマクロな物質の性質とを関係付けられる。 3)化学反応に関する簡単な計算ができる。 4)酸・塩基の定義とそれらの反応を理解する。
- <授業計画及び準備学習>
- 第1週:授業計画の説明、化学の起源、物質の分類
第2週:原子の構造と原子量、モル 第3週:原子モデルと電子軌道 第4週:電子配置と元素の周期性 第5週:化学結合と電子、イオン結合と金属結合 第6週:共有結合と分子 第7週:物質の三態、気体分子の状態方程式、結晶構造 第8週:液体と溶液の性質 第9週:化学平衡、質量作用の法則 第10週:反応速度、反応に伴う熱収支 第11週:酸・塩基・中和反応 第12週:酸・塩基の強弱と緩衝液 第13週:酸化と還元、酸化数 第14週:酸化還元電位、電池と電気分解 第15週:定期試験 毎回、理解度を確認するためにクイズや小テストを実施する。
- <成績評価方法及び水準>
- 原則として定期試験で評価し、クイズ・小テストの成績に応じて20点までの加点をする。成績評価は,それらの合計点を100点を越えないように規格化して行う。合計点が59点以下の場合,レポートの提出を課す場合もあり得るが、レポート内容が単位認定相当の場合の評価点は60点となる。
- <教科書>
- J.R.Mohrig, W.C.Child,Jr著 黒田玲子訳 「教養の化学 ―物質と人間社会―」
必要に応じてプリントも配布する
- <オフィスアワー>
- 講義時間の前後(講師室)
- <学生へのメッセージ>
- 日常には実は化学の目で眺めると、また違った側面が見えてくる現象や素材、製品がたくさんあります。この授業が、化学の目を養う第一段階になればと考えています。
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