2010年度工学院大学 第1部建築系学科
○Basic Reading Skills II[2329]
1単位 須田 拓基 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- この授業では、学生の英語運用能力を4技能(listening・speaking・reading・writing)すべての側面から、総合的に英語コミュニケーション能力を伸ばすことを目標としている。授業では、主として英語で読む活動に重点をおく。スキャニングやスキミング、トピックの把握などの練習を通して、読んでいる文章のトピックを見つけ、それを支持する文を理解し、結論へたどりつく、リーディングプロセスの習得を目指す。また、このような活動を通して、基礎から応用まで幅広く英語の文法や語彙を習得することも望まれる。
- <授業計画及び準備学習>
- 前期は主として「一言一句ないがしろにせず厳密に読む精読」に主眼を置き、「正確な文法知識に裏打ちされた揺るぎ無い読解力を涵養し、専門の文献を精読するための基礎とすること」を目標としたが、後期はこの基礎の上に浩瀚な専門書を読む際、必要な情報を敏速に検索し、骨子を把握することができるように速読の訓練を行う。以下に後期の暫定的なシェジュールを示すが、より詳細に亘るシェジュールについては初回時にハンダウトを配付する。
第1回:イントロダクション 第2回:メインアイデアを理解する<3>(以降コースブックに準拠) 第3回:詳細情報を理解する 第4回:シグナルワードを理解する<1><2> 第5回:指示語を理解する<1><2> 第6回:試験 第7回:パラグラフ構造<「比較」と「対象」> 第8回:パラグラフ構造<「原因」と「結果」> 第9回:パラグラフ構造<時間順序> 第10回:パラグラフ構造<問題解決> 第11回:情報を効果的に読み取る 第12回:視覚情報を効果的に活用する/表やグラフの数値を読み取る 第13回:要約をする 第14回:試験 第15回:試験の返却・解説
<各回の準備学習として受講生はコースブックを読み、不明な単語の意味や用法を辞書で調べてから授業に臨むこと>
- <成績評価方法及び水準>
- 中間及び期末試験の結果を基に評価する。原則として60点未満の場合、単位は認められない。但し、60点未満の場合でも英語から日本語への翻訳課題を提出してもらい単位相当と判断されれば60点が与えられる。 尚、欠席が5回以上の場合は単位が認められないので注意すること。
- <教科書>
- ハンダウト(主に精読用)、及び下記のコースブック(主に速読・多読用)を使用する。
Reader's Ark Basic: Setting Out on a Voyage (KINSEIDO)
- <参考書>
- 安井稔 著 『英文法総覧』(開拓社)
江川泰一郎 著 『英文法解説』(金子書房) Quirk, R., S. Greenbaum, G. Leech and J. Svartvik A Comprehensive Grammar of the English Language (Longman)
- <オフィスアワー>
- 火曜日18.00-23.00
可能な限りアポイントメントを取ってください。
- <学生へのメッセージ>
- 巷では速読や多読といったものがもてはやされているようですが、これらは本来センテンス単位の厳密な読みの基礎の上に成り立つものであって、ゆっくり読んでも十分理解できない文をいたずらに速く読んだり、多く読んだりしたところで誤読が積み重なるだけ、砂上の楼閣を築くだけ、と言えるでしょう。後期は本コースでも速読の訓練を行いますが、建築学科の諸君であればこそ”基礎“の大切さを十二分に理解してくれるものと期待しています。
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