2010年度工学院大学 第1部 *情報工学科

数値計算法II(Numerical Method II)[3B80]

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2単位
長嶋 秀世 非常勤講師

最終更新日 : 2011/02/21

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 この授業では微積分と線形計算の知識をもとに,工学的な問題を計算機により数値を求める数値計算法の様々な公式の導出,その基礎となる考え方,使用方法などの基礎知識について学習する。
 次に、具体的な達成目標を示す。
(1) ニュートンコーツ型およびガウス型積分公式型を理解し、それらを導出できること。(2) 数値積分公式の誤差を理解し、実際のデータを用いて速くてより正確なアルゴリズムを作ることができること。(3) 連立一次方程式の数値解法の基礎的な考え方を理解し、各種の行列算法のアルゴリズムを作ることができる。(4) 行列の反復解法の基礎理論と収束性を理解し、各手法を用いて実際の連立方程式の解を求めることができること。(5) 行列の悪条件を理解し、算法の不安定性を知り、正確な解を求めることができる。

<授業計画及び準備学習>
 1.数値積分法の概論。ニュートンの前進公式。ニュートンコーツ型の積分公式の特徴、台形公式。
 2.シンプソンの公式。ニュートンコーツ型の積分公式のエクセルを用いた数値計算法演習。
 3.積分公式の誤差評価法とその実例。
 4.エルミートの補間法とガウス型の積分公式。ガウス型の積分公式の導出。
 5.ルジャンドル・ガウスの積分公式。ラゲール・ガウスの積分公式ほか。
 6.ラゲール・ガウスの積分公式ほか。ロンバーグ積分法
 7.連立一次方程式の数値計算の必要性。消去法。ガウス・ジョルダン法。逆行列の解法。
 8.ガウスの消去法とガウス・ジョルダン法のエクセルを用いた数値計算法演習。
 9.係数行列を分解する方法。クラウト法とコレスキー法。
10.行列の反復解法の基礎理論と収束性。ヤコビ法、ガウス・ザイデル法。
11.行列の固有値の物理的意味。フレーム法。対称行列の固有値解法,ヤコビ法とその収束性。
12.行列の悪条件。行列算法の解の不安定性。その実際例。
13.微分方程式の解法,エクセルを用いた微分方程式の解法演習。
14.偏微分方程式の解法.エクセルを用いた偏微分方程式の解法演習。
15.学習成果の確認(レポート課題作成)

<成績評価方法及び水準>
成績評価はホームページに掲載した課題を作成した結果で行う。ただし,出席率が70%を越えていない場合は不合格とする。

<教科書>
「数値計算法」長嶋秀世著(朝倉書店)、注意:出版社が変わりました。

<参考書>
「演習数値計算法」長嶋秀世著(槙書店)
「マイコンによる数値計算法」長嶋秀世,長嶋祐二共著(昭晃堂)
A First Course in Numerical Analysis (McGRAW-HILL) Anthony Ralston
Numerical Analysis (McGRAW-HILL) Francic Scheid

<オフィスアワー>
新宿(1214、水曜13時から17時まで)

<学生へのメッセージ>
数値計算法は情報工学の重要な基礎科目であるから、予習、復習を必ず行ってその週のうちに学習したことを理解すること。

<備考>
数値計算法に関するさらに詳しい情報は、下記のホームページアドレスを見てください。

<参考ホームページアドレス>
http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~ct69111/

 

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