2010年度工学院大学 第1部応用化学科

物理化学I(Physical Chemistry I)[5210]

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2単位
伊藤 雄三 教授  
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最終更新日 : 2011/02/21

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 物理化学は、化学における個別的な物質にとらわれない共通的な法則性の理解を目的とした学問である。その内、この科目では、化学熱力学の基礎となる概念と法則の理解を目的としている。
 達成目標としては、(1)理想気体と実在気体を例に、分子の集合体である物質の性質の分子論的な理解、(2)エネルギー保存の法則の理解と化学変化への適用、(3)エントロピー概念の巨視的レベルおよび分子論的レベルでの理解、(4)自発的変化の方向と平衡を支配する状態関数としての自由エネルギーの理解を目指す。

<授業計画及び準備学習>
 1. 物理化学の位置づけ、物理量と単位(基礎実験のテキスト)
 2. 理想気体
 3. 分子運動論(教科書p56-58, p66)
 4. 非理想気体(p70-73)
 5. 分子間力(p52-54)、熱力学的系とエネルギー(p119-122)
 6. 熱力学第1法則と状態量(p123-126)
 7. 可逆・不可逆過程
 8. 定積・定圧過程(p126-129)
 9. 理想気体の熱力学的性質(p129-132)
10. 反応熱と標準生成熱(p133-135)
11. エントロピーと変化の方向(p138-144)
12. 熱力学第2法則とΔSの求め方(p141-144, 150)
13. エントロピーの分子論(p144-146)
    熱力学第3法則(p146-148)
14. 自由エネルギーと自発的変化(p152-158)
15. 学習成果の確認(試験)

準備学習
当日の講義内容を見直し、確認、理解に努めること。十分理解できない項目に関しては
次回講義前後に質問すること。また、次回の講義内容を予告するので、事前に、テキストをよく読み、
予習すること。

*注* ( )内の数字は、教科書のページ

<成績評価方法及び水準>
期末試験の成績によって評価する。60点以上を合格とする。

<教科書>
「基礎物理化学(第2版)」妹尾学、寺町信哉、鳥羽山満、岩元和敏 共著(共立出版)

<参考書>
授業中に紹介する。

<オフィスアワー>
金曜日 12:40〜14:00 八王子キャンパス5号館5-204室

<学生へのメッセージ>
物理化学は全ての専門科目の基礎です。断片的な知識の集まりとしてではなく、論理的なつながりのある体系として、自分の頭を働かせて理解するよう努力して下さい。若いうちに自分を鍛えよう。若い時は二度とはない。今、身につけよう。

<備考>
第1部 応用化学科 1年次設置科目

 

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