2010年度工学院大学 第1部環境化学工学科

環境生物工学(Environmental Biotechnology)[4C20]

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2単位
海野  肇 非常勤講師

最終更新日 : 2011/02/21

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
生物機能は、物質生産や環境保全を目的として、いろいろな形のバイオプロセスとして応用されている。酵素や微生物に代表される生体触媒の機能とその発現の原理を理解することで、生物機能を効率的に利用することができる。本講義では、環境関連技術として応用できる効率的なバイオプロセスを構築するための工学基礎を学ぶ。

<授業計画及び準備学習>
1.環境生物工学と生物化学工学
   準備学習:教科書(「はじめに」および1章(p.1-3))を読んでおくこと。
2.バイオプロセスの実際とプロセス構成の特徴
   準備学習:教科書(1章(p.3-22)を読んでおくこと。
3.生体触媒(酵素、微生物)の特性
   準備学習:教科書(2章(p.25-38)を読んでおくこと。
4.生体触媒(動物細胞、植物細胞など)の特性
   準備学習:教科書(2章(p.39-44)を読んでおくこと。
5.微生物培養
   準備学習:教科書(2章(p.38-39)および教科書(4章(p.134-138)を読んでおくこと。
6.生物化学工学量論
   準備学習:教科書(2章(p.55-59)を読んでおくこと。
7.代謝反応の量論
   準備学習:教科書(2章(p.59-62)を読んでおくこと。
8.生体触媒(酵素)の速度論
   準備学習:教科書(3章(p.68-80)を読んでおくこと。
9.生体触媒(細胞)の速度論
   準備学習:教科書(3章(p.91-96)を読んでおくこと。
10.生体触媒の固定化
   準備学習:教科書(3章(p.97-102, p.108-110)を読んでおくこと。
11.固定化生体触媒の速度論
   準備学習:教科書(3章(p.102-107)を読んでおくこと。
12.殺菌操作と殺菌の評価方法
   準備学習:教科書(5章(p.168-175)を読んでおくこと。
13.酵素利用バイオリアクター操作の基礎
   準備学習:教科書(4章(p.123-128)を読んでおくこと。
14.細胞利用バイオリアクター操作の基礎
   準備学習:教科書(2章(p.138-146)を読んでおくこと。
15.学習成果の確認(期末試験)

<成績評価方法及び水準>
原則として毎回出席確認演習を行う。出席確認演習の総合評価を50点満点、期末試験の評価を50点満点として、これらの合計点数が60点以上を合格とする。
なお、止むを得ないと認められる事情がある場合に限り、期末試験のみの成績(100点)で評価を行って60点以上を合格とすることもある。

<教科書>
新版 生物化学工学(海野・中西・白神・丹治) 講談社サイエンティフィク
(講義は教科書(新版)に沿って行う)

<参考書>
環境生物工学(海野・松村・藤江・片山・丹治) 講談社サイエンティフィク

<オフィスアワー>
講義終了後

<学生へのメッセージ>
バイオプロセスは生体に由来する触媒反応を利用するものであり、基本的には化学触媒反応を利用するプロセスと特段に異なるものではない。常温・常圧で働かせることができる点でバイオプロセスは通常の化学プロセスよりも省エネルギー的といわれる。しかし、これが欠点になることもある。こんな多様性を面白く学び、環境工学への応用のきっかけをつかみたい。

 

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