2010年度工学院大学 第1部機械システム工学科

化学II(Chemistry II)[2410]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
徳永 健 助教  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2011/02/21

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
理工系の大学生に必要とされる化学の基礎知識を習得することを目標とする。「化学I」の基礎的内容を前提に、第2-10回では、理工系の分野で使われる有機化合物・無機化合物といった種々の化学物質の特徴・分類を学ぶ。第11-14回では、最近のトピックスを取りあげ、身近な生活と化学のつながりを紹介する。
以下に具体的な達成目標を示す

 1) 有機化合物・無機化合物・高分子化合物を分類し、その特徴を理解する。
 2) 生体関連化合物の生体における役割を理解する。
 3) 種々の化学物質の分析方法を理解する。
 4) 環境問題、電池、熱機関への化学的アプローチを学ぶ。

(JABEE学習・教育目標) 「機械システム基礎工学プログラム」: (C-1) ◎、(D-1) ○
(JABEE基本キーワード) 「機械システム基礎工学プログラム」: 物理系・生物/化学系、熱力学
(JABEE個別キーワード) 「機械システム基礎工学プログラム」: 熱の力学・化学、熱力学の法則・熱機関と熱サイクル
(前提となる基礎知識と習得後の展開) 本講義の理解には、前期に開講される「化学I」の内容の理解を必要とする。本科目を履修することにより、理工系の学生に必要とされる種々の化学物質に関する知識とともに、身近なトピックスへの化学的見方を習得することができる。

<授業計画及び準備学習>
上記目標を達成するため各週のスケジュールは以下の予定。
※ 毎回、講義の最後に課題演習を行う。

1. ガイダンス
  [学習内容] 講義計画を説明する。化学の拡がりについて学ぶ。
  [学習準備] 化学Iを受講したものは、その復習をしておくこと。
2. 有機化合物1
  [学習内容] 有機化合物の命名法、異性体の種類について学ぶ。
  [学習準備] プリントの概要箇所を読んでくること。
3. 有機化合物2
  [学習内容] 有機化合物の分類と特徴について学ぶ。
  [学習準備] プリントの概要箇所を読んでくること。前回の講義内容を復習しておくこと。
4. 無機化合物1
  [学習内容] 金属元素の分類とその特徴について学ぶ。
  [学習準備] プリントの該当箇所を読んでくること。
5. 無機化合物2
  [学習内容] 無機化合物の分類と特徴について学ぶ。
  [学習準備] プリントの概要箇所を読んでくること。前回の講義内容を復習しておくこと。
6. 高分子化合物1
  [学習内容] 高分子化合物の分類、重合の種類について学ぶ。
  [学習準備] プリントの概要箇所を読んでくること。
7. 高分子化合物2
  [学習内容] 高分子化合物の特徴について学ぶ。
  [学習準備] プリントの概要箇所を読んでくること。前回の講義内容を復習しておくこと。
8. 生体関連化合物1
  [学習内容] 生命に関連する化合物の性質と特徴について学ぶ。
  [学習準備] プリントの概要箇所を読んでくること。
9. 生体関連化合物2
  [学習内容] 生命に関連する化合物の化学反応、化学エネルギーの仕事への変換について学ぶ。
  [学習準備] プリントの概要箇所を読んでくること。前回の講義内容を復習しておくこと。
10. 化学物質の分析
  [学習内容] これまでに取りあげた種々の化学物質の構造を調べ、分析する手法を学ぶ。
  [学習準備] プリントの概要箇所を読んでくること。
11. 環境問題と化学
  [学習内容] 環境問題を幾つか取りあげ、その化学的理解を試みる。
  [学習準備] プリントの概要箇所を読んでくること。
12. 電池と化学
  [学習内容] 酸化還元電位と電池の起電力について学ぶ。燃料電池についても紹介する。
  [学習準備] 化学Iの「酸化・還元」に関する部分を復習しておくこと。
13. 熱機関と化学1
  [学習内容] 熱力学第1法則、第2法則について学ぶ。
  [学習準備] プリントの概要箇所を読んでくること。また、化学Iの「気体」に該当する箇所を復習しておくこと。
14. 熱機関と化学2
  [学習内容] 熱機関の仕組み・仕事の効率について学ぶとともに、簡単な熱機関(おもちゃのエンジン)を用いた実演を行う。
  [学習準備] プリントの概要箇所を読んでくること。前回、前々回の講義内容を復習しておくこと。
15. 学習成果の確認
  [学習内容] これまで学習した内容の習熟度について確認を行う。
  [学習準備] 前回の授業までの総復習を行うこと。

<成績評価方法及び水準>
成績評価は、期末試験を70 %、課題提出を30 %とし、合計点が60点以上の者に単位を認める。「機械システム基礎工学プログラム」の学習・教育目標(C-1)(D-1)は、上記の評価基準を満たせば達成される。

<教科書>
使用しない。板書を中心に講義を行う。必要に応じて、プリントを配布する。

<参考書>
「視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録」,数研出版編集部編 (数研出版)
「理系のための基礎化学」,増田芳男,澤田 清 編著 (化学同人)
「基礎化学」,化学教科書研究会 編 (化学同人)
「化学 基本の考え方を中心に」,A. Sherman他著,石倉洋子,石倉久之訳 (東京化学同人)
「化学 基本の考え方を中心に 問題と解答」,A. Sherman他著,石倉洋子,石倉久之訳 (東京化学同人)

他の参考書に関しては、講義中に紹介する。

<オフィスアワー>
特に指定しない。月曜は主に新宿キャンパス(高層棟27階)、それ以外は主に八王子キャンパス(4号館1階)に居ます。質問及び相談は随時受け付けますが、事前に電子メール等で質問内容を連絡してもらったほうが迅速・的確に対応できると思います。メールの宛て先は ft13309@ns.kogakuin.ac.jp まで。

<備考>
この「化学II」を履修することにより、「化学I」で身に付けた知識を拡げることができます。また、最後に取りあげる幾つかのトピックスを通して、身近な生活の色々なところに化学が現れることを実感してもらえれば、と思います。

<参考ホームページアドレス>
http://tokunaga.web.infoseek.co.jp/

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2010 Kogakuin University. All Rights Reserved.