2010年度工学院大学 第1部機械システム工学科

倫理学の基礎(Basic Ethics)[1102]

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2単位
岡田 大助 非常勤講師

最終更新日 : 2011/02/21

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
日本の倫理思想史上の主要なテキストを通じて、倫理学の基本的な考え方を学ぶ。
「達成目標」 倫理とは何か、人間とは何か、信頼とは何か、誠実とは何か等、倫理学上の様々な問いに、過去の思想家との対話を通して、自分の言葉で答えられるようにする。

<授業計画及び準備学習>
1.ガイダンス 「倫理学」とは何か −和辻倫理学を手掛かりに−
2.和辻哲郎の倫理学(1)間柄
3.和辻哲郎の倫理学(2)人間存在の空間性と時間性
4.和辻哲朗の倫理学(3)信頼と真実
5.和辻哲朗の倫理学(4)共同態の諸相
6.伊藤仁斎の倫理学(1)人倫日用の道
7.伊藤仁斎の倫理学(2)仁義と忠信
8.伊藤仁斎の倫理学(3)忠恕
9.伊藤仁斎の倫理学(4)自然
10.本居宣長の倫理思想(1)国学のおこり
11.本居宣長の倫理思想(2)もののあはれ論
12.本居宣長の倫理思想(3)歌論、物語論
13.本居宣長の倫理思想まとめ
14. 講義のまとめ
15. 学習成果の確認(試験)
なお、各授業ごとに(1)授業のポイントのまとめ、(2)それについての自らの意見の簡単な論述、を準備学習として課す。各自、ノートに実施すること。

<成績評価方法及び水準>
「達成目標」に達しているかを問う定期試験(100点)によって成績を評価、60点以上の者に単位を認める。問題は、(1)講義の要約、(2)それに関する問いを立て自分の考えを論述すること、の二点を課す。なお、成績評価の詳細については、第一回目の講義でより具体的に説明するので、必ず出席すること。

<教科書>
なし。授業ごとにプリントを配る。

<参考書>
片山洋之助、佐藤正英編『チャート式新倫理』数研出版(導入的な参考書として)
和辻哲郎『人間の学としての倫理学』岩波全書、同『倫理学』(一)(二)岩波文庫
相良亨『伊藤仁斎』ぺりかん社
菅野覚明『神道の逆襲』講談社現代新書

<オフィスアワー>
授業の前後、教室または講師室にて

<学生へのメッセージ>
倫理学とは、生きるよりどころを問う学問です。それは、その問題の性質上、それぞれが主体的に考えるべきもので、客観的な解答があるわけではありません。しかし、学とは対話によって真理を明らかにしてゆくことであり、自ら一人に閉じているものでもありません。本講義では、過去の思想家の様々な考えを紹介してゆきます。皆さんは、まずは、それらを正確に理解して下さい。そしてその上で、それに対する自らの考えを論理的に述べようと努めることで、自らの考えを深めてみましょう。

 

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