2010年度工学院大学 第1部機械工学科

機械工学基礎演習(Engineering Exercise of Fundamentals of Mechanical)[2104]

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1単位
大竹 浩靖 教授  
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最終更新日 : 2011/02/21

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
新入生に機械工学全般のイメージを把握させ,大学における学習の動機づけを行う。学期中のさまざまな課題を通して、様々な専門科目の役割について検討したり、マネージメントについて考える。これらの学習により自ら学ぶ習慣やさまざまなstudy skillsを身につけ,大学での4年間を有意義なものになるように各自の進捗にあった指導を行う。機械技術者としての第一歩を踏み出せるように,これからの大学4年間で機械工学を学ぶ目的意識をしっかり持てるように導く。
(具体的な目標)
新入生へのガイダンス,機械工学を学ぶ上で必要な基本的なことがらを学習する.
(1) 大学および学科を理解する.履修制度を理解する.
(2) 機械工学を学んでいく上で必要なことがらを学び,スムーズに他の科目を学習できるようにする.
(3) 報告書の書き方を通じてスタディスキルやコミュニケーションについて学ぶ.
(4) 機械の設計についての基本的考え方を学ぶ.
(5) ものづくりなどの演習を通して,機械の仕組みを理解するとともに,ものづくりの喜びを体験する.
(6) 演習を通してコミュニケーション能力,創造力,デザイン能力を養う.
(7) 技術者倫理を学ぶことにより技術者としての自覚・責任を芽生えさせ,かつ広い視点でものごとを捉えることの大切さを学ぶ.

(JABEE学習・教育目標)
「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:(A)〇,(B)〇,(C)〇,(D)〇,(E)◎,(F)○

(JABEEキーワード)
「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:<不確かさと精度>,<機械設計>,<組立>,<熱機器>,<エネルギーの形態と変換>,<材料試験法>,<加工機械>,<内燃機関>,<単位と標準>,<マイクロナノ加工>,<医療/福祉/バイオ機器>,<技術史>,<社会における機械システム>,<動力システム>

(前提となる基礎知識と習得後の展開)
 本科目は機械工学への導入科目でありとくに前提となる科目はない.習得後すべての科目と関連する.工学全般やもの作り等に対する好奇心が大切である.本科目での体験は後の授業科目の修得に役立つ,機械技術者としての大切な素養となる.

<授業計画及び準備学習>
第1週[オリエンテーションキャンプ](大竹・何) 
オリエンテーションキャンプを通じて大学生活への適応を図る.
学科オリエンテーション,八王子キャンパスツアー(8号館各研究室,MBSC棟,TECC,実習工場,15号館,3号館,図書館,松風舎,1号館,2号館など). 見学終了後レポート作成.

第2週[ガイダンス](大竹・何)
履修制度.大学・学科紹介.JABEEについて.シラバスの提示と成績の評価.機械工学科における学習環境や機械工学科におけるコース制度や進級条件など学生生活を送る上で重要な情報を理解する.学生の自己紹介を通して,コミュニケーション能力の初歩も学ぶ.

第3週[履修指導](大竹・何)
大学および4年間の学習の流れを説明する.学科における各科目のつながり,位置付けを説明する.高校から大学への移行と新環境への適合.学習支援センターの利用について.

第4週[施設・研究室見学](大竹・何)
TECC,夢工房,学習支援センターおよび機械工学科研究室を見学する.レポート提出.
見学経路(AかBのいずれか一経路)
A 機械工学科研究室(内燃研,機械強度研など)→TECC→夢工房→学習支援センタ
B 夢工房→学習支援センタ→TECC→機械工学科研究室(内燃研,機械強度研など)

第5週[施設見学](大竹・何)
クリーンルームや半導体製造装置など最先端設備の見学(無塵着に着替え,エアーシャワーを通ってクリーンルームに入る.半導体製造装置を応用した超微細加工が可能な新しい加工装置を見学する).レポート提出.

第6週[ものづくり演習](大竹・何)
スターリングエンジンの動作原理と製作

第7週[もの作り体験](大竹・何)
スターリングエンジンの動作原理と製作

第8週[もの作り体験](大竹・何)
スターリングエンジンの動作原理と製作

第9週[もの作り体験](大竹・何)
スターリングエンジンの動作原理と製作・動きの調整.完成度・性能の評価.

第10週[日本語・スタディスキル](何)
報告書(レポート)を書くときの心構え.日本語の文章表現.報告書(レポート)の構成と書き方. 文献の探し方.レポート提出.プレゼンテーション宿題.

第11週[工学の基礎](大竹)
機械工業の歴史・技術史(手工業,産業革命,近代工業等)、機械工業と他の工業(建築・土木,鉱山・冶金,輸送機器,電気,化学・食品)との関連について学習する.工学や技術についての基礎(物理量、単位と単位系(SI単位系等)、単位の換算についての演習.実験における誤差と測定精度、測定値と有効数字についての演習、数学記号およびグラフの書き方等)を学習する.レポートを提出.

第12週[専門的話題](大竹)
エネルギー事情(―私達の生活はどれくらいエネルギーを消費しているのか―、需要の推移、供給割合と見通し、各国のエネルギー需給率、エネルギー資源の未来)を学ぶ。また、1900年に行われた20世紀の予測をもとに21世紀後半の科学技術を考え、21世紀における機械技術者の役割について考える.レポートを提出.

第13週[専門的話題](何)
機械設計の概要.発想の転換による問題解決.新しい発想による機器の開発についてのレポート提出.

第14週 [技術者の倫理](大竹) 
モラルや技術者倫理にかかわる社会問題について考え,レポートを提出.

第15週 [プレゼンテーション](何)
プレゼンテーション宿題による演習,コミュニケーションについて学ぶ

<成績評価方法及び水準>
・ 成績評価 成績 = 演習点(100点満点)×0.8 +レポート点(100点満点)×0.2
60点以上で合格. 演習への参加態度も評価の対象とする.遅刻は減点とする.
・ 技術者倫理のレポートが60点以上なければ本科目は不可となる.(技術者倫理のレポート合格を機械工学基礎演習単位取得の条件とする.)

<教科書>
特に,定めない。

<参考書>
「はじめての工学倫理」 斎藤了文,坂下浩司 編(昭和堂)
「技術とは何か」    大輪武司 (オーム社)
その他は、授業中に紹介する。

<オフィスアワー>
随時(当方の時間の許す限り),8号館307室にて。

<学生へのメッセージ>
演習科目なので毎回出席して演習を行い、レポートは必ず提出すること.
頭を使い,手を動かし,汗を流し,機械工学のセンスを身につけて下さい。

 

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