2009年度工学院大学 第2部情報通信メディア工学科

経済学A(Economics A)[3709]

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2単位
吉田 賢一 教授  
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最終更新日 : 2011/02/16

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
人間を含め如何なる生物も、生存(していること)を基本前提とする。経済とは生存のための手段である衣・食・住3つの基本要素を生産・獲得する行為の総体であり、社会存立の土台をなすものである。経済学とは、経済というものがどのようなメカニズム・法則で成り立っているのかを分析する学問分野である。この講義では経済学の基礎知識を、日常的な具体例をあげつつ概説的に説明する。達成目標としては、「社会に巣立つなら『この程度の経済知識は身に付けて行ってほしい』」との観点から、新聞経済面レベルの知識取得を考えている。

<授業計画及び準備学習>
1.イントロダクションとガイダンス――経済学(Economics)とは経済科学(Economic Science)であり、立派なサイエンスである。理科系だけが科学なのではない。
2.経済史上における3つの発展段階――古代奴隷制・中世封建制・近代資本制という3つの生産様式(mode of production)における同一性と差違性。
3.産業革命(industrial revolution)の発生と古典派経済学(classical economics)の成立・展開。
4.独占資本(monopoly capital)の成立と経済学説の変容・多様化。
5.ふたつの経済学(その1)――K. マルクスとA. マーシャル。
6.ふたつの経済学(その2)――R. ヒルファーディングとJ. K. ケインズ。
7.金融制度(financial system)と金融政策(monetary policy)。
8.財政制度(fiscal system)と財政政策(fiscal policy)。
9.国民所得(national income)とは何か――その構造(structure)と機能(functions)。
10.国民経済(national economy)と国際経済(international economy)。
11.最近の国内経済的諸問題――物価水準(price levels)と利子率(interest rates)を中心として。
12.最近の国際経済的諸問題――外国為替相場(foreign exchange rates)の変動を中心として。
13.経済的人類史についての覚え書――市場メカニズムの功罪、経済制度(economic system)と生態系(ecological system)の対抗、両者の矛盾の先鋭化。

<成績評価方法及び水準>
キチンと講義に出席・聴講して学期末の筆記試験(論述形式)を受けたことを前提に、総合的な判断から60点以上を取得したものに単位を認定する。成績評価方法及び詳細については第1回目の講義時に説明するので、必ず出席し、概要の把握に努めること。

<教科書>
吉田賢一『経済学概論』(学文社)生協割引で2835(2700+税)円。

<参考書>
講義中に適宜指示する。

<オフィスアワー>
講義終了後の各教室、講師控室(八王子校舎1号館、1部の場合)、または外来講師室(新宿校舎12階、2部の場合)にて受け付けます。

<学生へのメッセージ>
単位は「勝ち取る」ものであって、「貰う」ものではない。試験答案の叙述からキチンと聴講していたか否かが判断されるので、講義には常時出席し内容を充分に理解するように努力してほしい。結果はおのずと高い評定となって現われる筈である。どうせ履修するなら、「自分の将来のため」と毎回1つでも2つでも「何か」を我がものとするよう心がけ、積極的に取り組んでほしい。こちらもプロ、諸君に損をさせるつもりは毛頭ない。

 

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