2009年度工学院大学 第2部化学応用デザイン学科
△生化学II(Biochemistry II)[2F05]
2単位 辛 英哲 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 生命現象への興味を持つことを期待している。生化学の中で用いられる、化学物質の名前や性質について慣れること。学問の背景にある概念について知る。日常レベルでまた社会との関わりの中で必要な考え方を学ぶ。
- <授業計画及び準備学習>
- 生命現象をエネルギーと情報をキーワードとして考える。食物は消化・分解の後、生体分子を合成するために再利用されるばかりでなく、分解の過程で化学エネルギーに変換される。そして筋肉の動きや脳の働きなどの生命活動を維持・持続するために利用されることになる。授業では、食物が摂取され後、どのようにエネルギーに変換されるのか、そのエネルギーがどのように利用されるのかについて概説する。
生命現象の重要な特徴は自己複製できることである。自己の情報は遺伝子として子孫へ受け継がれるが、その実体であるDNAがどのように複製されるのか、遺伝情報がどのように利用されるかを概説する。
I 代謝:エネルギーの産生 1、 代謝:同化と異化 2、 代謝:高エネルギーリン酸結合と酸化型および還元型補酵素 3、食物の消化と吸収 4、グルコースの代謝経路:解糖系(グルコースの異化) 5、グルコースの代謝経路:解糖系を除く4つの経路(グリコーゲン代謝と糖新生など) 6、クエン酸回路 7、電子伝達系と酸化的リン酸化 8、脂質代謝、エネルギー代謝の調節
II 情報の蓄積と利用 9、遺伝子の本体:DNAと核酸について 10、遺伝子の構造とセントラルドグマ 11、遺伝子の複製、転写、 12、DNAからタンパク質へ:転写と翻訳 13、PCR法とDNA塩基配列解析法
III まとめ 14、まとめ
- <成績評価方法及び水準>
- 定期試験と授業中の演習問題の結果で最終成績を評価、60点以上のものに単位を認める。
- <教科書>
- 講義資料を配付する。
- <参考書>
- ヴォート 「基礎生化学」(東京化学同人、第2版)
マクマリー「生物有機化学 生化学編」(丸善株式会社、第2版)
- <オフィスアワー>
- 事前にメール等で知らせてください。
[ bt13211@ns.kogakuin.ac.jp ]
- <学生へのメッセージ>
- 毎回出席する事。講義内容への質問等は気軽にして下さい。
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