2009年度工学院大学 グローバルエンジニアリング学部機械創造工学科
○化学I(Chemistry I)[2462]
2単位 佐藤 光史 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- <授業のねらい>
理工系大学生として必要な化学の基礎知識を身につけることをねらいとする。高校化学程度の基本的な事項からはじめるが、講義はより理論的で厳密になる。また、英文の資料と演習問題を適宜参照しながら講義を進め、基本的な元素名や化学用語を英語でも理解する。現代社会における化学の役割を認識し、化学の視点から自らの専門分野を見直すことが目標である。 <達成目標> (1)化学の関わる分野が極めて多岐に渡ることや、実生活に深く関連していることを講義を通して知ること。(2)元素名、単位や基本的な化学用語の内容を日・英両言語で明確に説明できること。加えて,化学の基礎事項として,以下の項目の理解を達成目標とする。(3) 原子の構造を理解し、そこから化学結合の本質を説明できるようになる。(4)化学反応に関する簡単な化学計算ができるようになる。(5)ミクロな分子とマクロな物質を結ぶ動的平衡の概念を理解する。(6)酸と塩基の定義とそれらの反応について理解する。 (JABEE学習・教育目標) 「国際工学プログラム」 (C)基礎工学・専門工学知識の習得:◎ JABEE基準1の(1)の知識・能力:(c):◎
(前提となる基礎知識と習得後の展開) 本科目の履修の前提となる科目は特にないが、1年で「化学実験」を履修し、化学にあらかじめ親しんでおくことは、化学履修への心理的障壁を低減するのに有効であろう。 本科目で習得した内容を、さらに「化学II」を履修することで発展させることが望ましい。また、本科目で化学の基本的素養を習得することは工学全分野で有用かつ必要なことである。
- <授業計画及び準備学習>
- 第1週:物質の分類と化学の対象
第2週:無機化合物の化学式と日英の命名法 第3週:原子の構造とそのモデル 第4週:電子配置と元素の周期性 第5週:化学結合と電子、イオン結合と金属結合 第6週:共有結合と分子 第7週:物質の三態、気体分子の状態方程式、結晶構造 第8週:相平衡、溶液の束一的性質 第9週:化学変化とその量的関係、化学反応式 第10週:化学平衡、質量作用の法則 第11週:反応速度、反応に伴う熱収支 第12週:酸と塩基、中和反応、酸・塩基の強弱 第13週:中和反応、加水分解と緩衝液 第14週:化学反応と環境 第15週:まとめ
- <成績評価方法及び水準>
- 原則として定期試験(100点)で評価し、授業中の演習問題の成績を最大50%まで総合して評価する。成績評価は、それらの合計点が100点を越えないように規格化して行なう。合計点が59点以下の場合、レポートの提出を課す場合もあり得るが、レポート内容が単位認定相当の場合の評価点は60点となる。
「国際工学プログラム」の学習・教育目標(C)は、本科目およびこの目標に対応する卒業に必要な他の該当科目をすべて習得することにより達成される。
- <教科書>
- 「視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録」(数研出版)および配布資料
- <参考書>
- R. Breslow "Chemistry -Today and Tomorrow" を副読本として紹介する。化学の最前線の内容が簡素な英文でまとめられている)。化学の役割と化学用語の理解に役立つ。
- <オフィスアワー>
- 特に指定しない。授業の前後に講師室に在室しているとき、および研究室在室中(八王子12号館305号室)は、質問や相談を歓迎する。E-mail(ft10302@ns.kogakuin.ac.jp)で予約のこと。
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