2009年度工学院大学 第1部建築系学科
△数学II(Mathematics II)[3328]
2単位 片野 修一郎 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 専門課程で数学が必要になった時、きちんと使えるように、微積分の概念的な理解と実際の運用技術の修得の両方を目標とする。余裕があれば、論理体系の典型としての、また人類が築いた壮大な思想体系としての数学の側面も味わって欲しい。具体的には、(1)偏微分の意味を理解し、いろいろな初等関数の偏導関数を求められること(2)偏微分を関数の極値問題などに応用できること(3)重積分の意味を理解し、累次積分や変数変換を用いて具体的な計算ができること、を主な目標とする。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.一変数関数の定積分(1)
2. 一変数関数の定積分(2) 3. 一変数関数の広義積分 4.多変数関数とは?(概念とその"グラフ"の描き方) 5.多変数関数の極限・連続性(一変数との違い) 6.偏微分法(偏導関数の定義とその意味)/演習 7.偏微分の欠点/全微分と連続偏微分可能関数 8.高次偏導関数/合成関数の連鎖律/演習 9.多変数関数のTaylorの定理 10.多変数関数の極値問題(7の応用)/演習 11.重積分とは?(定義とその意味) 12.重積分の計算/累次積分とFubiniの定理/演習(1) 13.重積分の変数変換/その方法とJacobianの意味 14.重積分の計算(特に極座標変換)/演習 15. 学習成果の確認(後期末試験)
- <成績評価方法及び水準>
- 期末試験一回で評価。授業時に配布する演習問題のプリント中から出題する予定。
他に、時間の許す限り授業時に演習を行うので、黒板で解答をした者には平常点を与え、試験の点数に加算する。また、授業時の質問に答えた場合やレポート課題を提出した場合にも適宜平常点を与える。以上の合計点が基準に達した者を合格とする。評価は厳格に行い、追試措置等は一切しない。
- <教科書>
- 前期に同じ。
- <参考書>
- 前期に同じ。
- <オフィスアワー>
- 授業の前後の休み時間、八王子校舎1号館講師室で。質問歓迎します。
- <学生へのメッセージ>
- 前期数学Iに比べて、格段に抽象性が増し、概念的にも難しくなる。前期に増して、「これはどういうことなのか」と徹底的にわかろうとする姿勢が要求される。数学Iの理解がまったく不十分だったり、おざなりの勉強をしていたのではまず身につかないと思っていただきたい。なるべく授業時の演習時間を増やすつもりだが、自宅学習で問題演習を相当量こなしてもらうことが強く期待される。
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