2009年度工学院大学 第1部建築系学科
△物理学II(Physics II)[3218]
2単位 進藤 哲央 講師 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 物理学IIでは,前半で熱力学、後半で電磁気学を学習する。
物理学Iで身につけた、「物理的な考え方」を、ここではマクロな現象を記述する体系である熱力学と、我々にとって、非常に身近な力である電磁気力を記述する電磁気学を学ぶことで、さらに深める。 また、物理学Iで学んだ力学の知識も動員し、物理の諸法則が互いにどのように関連しあっているかについても学ぶ。
熱力学 1. 熱力学に現れる物理量の意味を理解する。 2. 熱力学の基本法則を理解し、具体的な系に適応できるようにする。 3. 熱力学を通して、複雑な自然現象を単純化モデル化して把握する手法を身につける
電磁気学 1. 電磁気学における物理量の概念と相互の関係を理解する。. 2. 電磁気学の基本法則を理解し、その適用を学ぶ。 3. 電磁波の概念とその諸性質を理解する。
- <授業計画及び準備学習>
- 熱力学
1. 平衡状態とは、示量変数と示強変数 2. ヘルムホルツの自由エネルギー 3. 気体の状態方程式と気体分子運動論 4. 熱力学第一法則 5. 熱の概念とカルノーの定理 6. エントロピーと熱力学第二法則 電磁気学 7. 数学的準備(ベクトル解析とガウスの定理、ストークスの定理) 8. 電荷にはたらく力と電場 9. 静電場 10. 定常電流 11. 電流と磁場 12. 電磁誘導の法則 13. マクスウェル方程式と電磁波 14. ニュートン力学から特殊相対性理論へ 15. 定期試験
- <成績評価方法及び水準>
- A) 授業中に適宜小テストを実施したり、演習問題を出し、宿題として解答レポートの提出を求める。これらを50点満点で評価し、A点とする。
B) 定期試験を実施し、100点満点で評価し、B点とする
最終評価については、(A+0.5B)点とB点自体を比較し、得点の高いほうで評価する。 60点で合格とする。
- <教科書>
- 特に指定はしない。書店や図書館で、適当に教科書をぱらぱらと眺めてみて、自分にあうものを選ぶのがよい。
一冊の教科書をじっくりと学習することをおすすめする。
- <参考書>
- 教科書選びの参考として、いくつかの書籍を挙げておく。
『理工系物理学講義』加藤潔著(培風館) 『基礎物理学』原康夫 (学術図書出版社) 『熱力学―現代的な視点から』田崎晴明 (培風館) 『物理入門コース 熱・統計力学』戸田盛和 (岩波書店) 『なっとくする熱力学』都筑 卓司 (講談社) 『物理入門コース 電磁気学I, II』長岡洋介 (岩波書店) 『裳華房フィジックスライブラリー 電磁気学 I, II』原康夫 (裳華房) 『電磁気学の考え方』砂川重信 (岩波書店)
- <オフィスアワー>
- 火曜3,4限(八王子)
水曜3,5限(八王子) 不在の場合もあり得るので、できれば事前に電子メールで連絡しておいたほうがよい。
- <学生へのメッセージ>
- できるだけゆっくりと授業は進める予定です。
授業中の講義内容に関する質問は大いに歓迎します。 また、オフィスアワーを設けているので、授業に関する質問等に利用してください。 オフィスアワー以外でも、質問がある場合には、電子メール(メールアドレスは一回目の講義で通知します)を利用してください。 理系の学問では、自分で手を動かして問題を解いたり、教科書に載っている式を自分で変形して、公式を導出したりすることが、内容の理解を助ける重要な要素になります。講義時間は限られているため、講義のみでは、これら基礎訓練のための時間が十分にとれません。これらを補うために、物理学演習IIを受講したり、上に挙げた参考書等にのっている問題を自分で考えて解くことをおすすめします。
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