2009年度工学院大学 第1部建築系学科

線形代数学I(Linear Algebra I)[3215]

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2単位
竹内 慎吾 准教授  
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最終更新日 : 2011/02/16

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
科学の対象は、巨視的には有限個、微視的にはほとんど無限個のモノの集まりと言えます。「有限」に関する数学が線形代数学、「無限」に関する数学が微分積分学です。この二つを基礎とし数学の諸分野が発展し、それらが科学に応用されています。

線形代数学I・IIでは「有限」に関する数学である線形代数学を学びます。有限個のモノが成す「構造」を理解するための手段を習得することが目標です。具体的には、数ある構造の中でも最も基本的な「線形構造」を学びます。線形とは比例を一般化した概念です。モノとモノとの関係は大まかには線形関係とみなせる場合が多く、それらのデータを整理・算出する際に線形代数が有効です。

<授業計画及び準備学習>
数表としての行列について講義します。
高校の数学B・Cを含む内容です。

第1回 ガイダンス(どういうことを学ぶのか)
第2回 行列の演算(数の演算との相違)
第3回 行列による表現(n元連立1次方程式はn次行列の1次方程式)
第4回 連立方程式を解く1:クラメールの公式(行列式の導入)
第5回 行列式の計算1(行列式の基本的な性質)
第6回 行列式の計算2(一般の行列式の定義と小行列式展開)
第7回 連立方程式を解く2:逆行列(理論的に解く)
第8回 連立方程式を解く3:ガウスの消去法(ランクの導入)
第9回 演習
第10回 2次元数ベクトルと図形(2次行列の行列式は面積)
第11回 3次元数ベクトルと図形(3次行列の行列式は体積)
第12回 一次結合・従属・独立(ベクトルの関係の代数的な判定法)
第13回 演習
第14回 演習
第15回 試験
(後期、線形代数学IIへと続く)

<成績評価方法及び水準>
試験で100点満点中60点以上であれば合格とします。また50点以上59点以下であっても、自由提出課題(自習シート)への取り組みを評価して合格とすることがあります。試験の内容は授業で扱った問題(8割)と実力を試す応用問題(2割)からなる予定です。

<教科書>
特には指定しません。

<参考書>
齋藤寛靖「単位が取れる線形代数ノート」講談社
希望があれば本格的な参考書も紹介します。

<オフィスアワー>
ホームページの「スケジュール」を参照。

<学生へのメッセージ>
人間が考えたことなので、あなたにも理解できるはずです。

<備考>
この科目に関する詳細はホームページに掲載します。

<参考ホームページアドレス>
http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~ft13048/

 

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