2009年度工学院大学 第1部建築系学科
△哲学の現在(Problems of Philosophy)[1402]
2単位 真達 大輔 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 人工知能をめぐる哲学の議論を取り上げる。
人工知能研究初期の楽観論に反して、なぜ人間なみの人工知能は完成しなかったのか? この問いを入口に人間知性についての理解を深めていく。人間と人工知能はどこが異なるのか?、人間知性の固有性とは何か?について考え、古典的な哲学が信奉してきた知性主義的な人間観を退け、身体や感情の重要性を示していく。但し、人工知能=無感情で冷たい、人間=温かいといったレベルの短絡的な固定観念で終わらないようにしたい。
- <授業計画及び準備学習>
- 第1回 イントロダクション
第2回 フレーム問題(1) 第3回 フレーム問題(2) 第4回 人工知能をモデルにした人間観(1) 第5回 人工知能をモデルにした人間観(2) 第6回 知識と技能(1) 第7回 知識と技能(2) 第8回 身体で知っているということ 第9回 感情の役割 第10回 コネクショニズム(1) 第11回 コネクショニズム(2) 第12回 「心」という概念の必要性(1) 第13回 「心」という概念の必要性(2) 第14回 まとめ 第15回 学習成果の確認(試験)
- <成績評価方法及び水準>
- 学期末に筆記試験を行い、60点以上を合格として単位を認定する。
- <教科書>
- 特に指定しない。
授業の中で資料を配布する。資料は多いので、紛失しないよう整理して保管すること。
- <参考書>
- ・入門書として
柴田正良『ロボットの心』講談社現代新書 信原幸弘『考える脳・考えない脳』講談社現代新書
・少し高度な参考文献として H.ドレイファス『コンピューターには何ができないか?』産業図書 H.ドレイファス&S.ドレイファス『純粋人工知能批判』アスキー出版局 P.チャーチランド『認知哲学』産業図書 A.クラーク『認知の微視的構造』産業図書
- <オフィスアワー>
- 授業後、教室または講師室にて。
気軽に声をかけて下さい。
- <学生へのメッセージ>
- 毎回論題を出して簡単な作文をしてもらう予定なので、主体的に考えることを心がけて下さい。哲学から少しでも多くの知的刺激を受けて欲しいと思います。
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