2009年度工学院大学 第1部情報通信工学科
知的財産(Intellectual Property)[2E71]
2単位 玉貫 岳正 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 現代社会における知的財産とは何かということを理解すると共に、知的財産に関係する法制度を学びます。特に、知的財産の結果となる発明や考案について、特許や実用新案を取得することができる手続きの方法を理解し、それらを文書化するコツを学び、特許庁へ提示する明細書を作成できる実務能力を養うことをこの講義の達成目標とします。この講義を通じて、授与される特許や実用新案に対し、それらの知的財産権に関する保護の規定と侵害の要件などを理解できる実践的な能力も併せて身に付けましょう。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.知的財産とは何か
2.知的財産権と特許制度の成立について 3.知的財産に関する諸問題と紛争について 4.特許、実用新案に関する事例 5.大学と知的財産活動の在り方について 6.企業活動(中小・ベンチャー企業)と知的財産権について 7.知的財産権と国際動向に関する所見について 8.現代日本の特許法と特許庁の役割について 9.現在の特許、実用新案の出願方法と手続の仕方について 10.特許請求の範囲と明細書について 11.特許明細書の各記載事項について 12.特許明細書を書く上での基本的心構え 13.具体的な特許明細書の事例と紹介 14.実用新案、特許となる知的財産をどのように考案するか
- <成績評価方法及び水準>
- 出席の状況と課題、最終レポート課題(学期末必須)により総合的に評価する。
- <教科書>
- 特に指定なし
- <参考書>
- 知的財産権四法対照条文集
例えば、 “知的財産権四法特・実・意・商対照条文集 第3版” TR−IP研究所 編 法学書院 版 ISBN 978-4-587-54147-7
- <オフィスアワー>
- 授業前後1時間程度
- <学生へのメッセージ>
- 現代社会では、知的財産と呼ばれるものの対象と範囲が、時代と共に複雑かつ多様化しつつあります。そこで、知的財産と呼ぶに値する良い発明や考案であればこそ、我々の社会生活に与える影響力の大きさに応じて、公的な法制度の下でその効力のある範囲を規定した上で保障されることが必要です。本講義では、知的財産と成り得る発明や考案の本質を把握し、実例を通じてそれらを特許や実用新案として文書化する表現能力を養うことに主眼に置きます。
さらに、本授業では各自で実用新案や特許となる題材を紹介し、全体で討論する場を設けます。
- <備考>
- <参考となるホームページアドレス>
特許の検索に関するホームページ [特許庁] http://www.jpo.go.jp/indexj.htm [Ultra-patent] http://www.ultra-patent.jp/Search/Search+.aspx 等
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