2009年度工学院大学 第1部環境エネルギー化学科
△有機化学I(Organic Chemistry I)[4112]
2単位 宮下 正昭 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 化学構造や化学結合について学ぶとともに、有機化学の基礎となるアルカン、アルケン、アルキン類の構造,性質および反応について理解を深める。また、芳香族化合物の構造や性質、求電子置換反応、芳香族求電子置換反応における置換基効果について学習する。
- <授業計画及び準備学習>
- 1回目、2回目 構造と結合:酸と塩基
1. 原子の構造、電子配置 2. 化学結合の性質、原子価結合法 3. 共有結合、混成軌道(SP3軌道、SP2軌道、SP軌道) 4. 極性共有結合、電気陰性度 5. 酸と塩基の定義
3回目、4回目、5回目 有機化合物の性質:アルカン 1. アルカンとアルキル基 2. アルカンの命名法 3. アルカンの性質 4. エタンの立体配座 5. シクロアルカン、シクロアルカンの立体配座 6. シクロヘキサンの立体配座、アキシアル結合、エクアトリアル結合
6回目、7回目 有機化合物の性質:アルケン 1. アルケンの命名法 2. アルケンの電子構造 3. アルケンのシス-トランス異性 4. 有機反応の種類 5. 有機反応の機構、反応エネルギー図と遷移状態、反応中間体
8回目、9回目、10回目、11回目 アルケンとアルキンの反応 1. アルケンへのハロゲン化水素の付加反応 2. アルケン付加反応の配向性 3. カルボカチオンの構造と安定性 4. アルケンへの水の付加(水和)、ハロゲンの付加(ハロゲン化)、水素の付加(水素化) 5. アルケンの酸化:ヒドロキシ化と酸化的開裂 6. アリルカチオンの安定性:共鳴 7. アルキンの反応
12回目、13回目、14回目 芳香族化合物 1. ベンゼンの構造 2. 芳香族化合物の命名法 3. 芳香族求電子置換反応 4. Friedel-Craftsアルキル化およびアシル化 5. 芳香族求電子置換における置換基効果 6. 芳香族化合物の酸化と還元
15回目 学習成果の確認(試験)
- <成績評価方法及び水準>
- 定期試験の成績を100点、講義中に課する演習問題やレポート点を20点とし、70点以上のものに対して単位を認める。
- <教科書>
- マクマリー有機化学概説 第6版(東京化学同人)
- <参考書>
- 特に指定しない。
- <オフィスアワー>
- 講義の時に指定する。
- <学生へのメッセージ>
- 有機化学は特に重要なので講義に必ず出席し、そのつど理解することが非常に大切。数学と同様に基礎を積み重ねてゆく学問なので、欠席すると後が分からなくなってしまう。なぜだろうと疑問を持ちながら勉強すると、より早く理解できる。
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