2009年度工学院大学 第1部応用化学科

数学I(Mathematics I)[3411]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
片野 修一郎 非常勤講師

最終更新日 : 2011/02/16

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
数学の基本ルールをもう一度確認すると共に、重要な初等関数の性質を理解すること。次に、微分法の概念を理解し、基本的な計算に習熟すること。特に(1)関数の積・商の微分(2)合成関数の微分、はすべてにおいて基礎となるものなので重点を置きたい。内容的には高等学校の復習に当たる。

<授業計画及び準備学習>
1.ガイダンス/数学の基本事項(数式・用語の意味や数式の書き方ルールなど)の確認
2.関数の定義と基本的な関数(多項式、三角関数(弧度法の復習を含む))
3.三角関数とその性質
4.指数関数とその性質
5.逆関数の意味/指数関数の逆関数としての対数関数
6.数列と関数の極限
7.微分法の基礎
8.基本となる微分公式(和、差、積、商)特に積と商の微分に重点
9.関数の合成とは? 合成関数の微分法則(1)
10. 三角関数の微分
11.指数関数の微分、eの定義
12.逆関数の微分法則、対数関数
13.合成関数の微分演習(今まで学習した関数を使っての総合演習)
14. 対数微分法/総合演習
15. 学習成果の確認(前期末試験)

<成績評価方法及び水準>
定期試験をメインに据えるが、授業中にできる限りの演習を行いたい。演習問題を前に出て解いた者や質問に答えた者には平常点を与え、それらも合算した上で合計点が基準に達した者を合格とする。積極的に演習に参加して欲しい。

<教科書>
授業は教科書通りに進めるわけではない(自前のプリントをもとに進めることが多い)ので特に指定はしないが、一冊手元にあればいつでも参照できるし、授業では扱えなかったことも書いてある。練習問題もあるので、自学自習できる。卒業するまで、或いは卒業しても使える。だから、理工系大学生として、微積分の教科書を一冊持っておくことは常識である。学力の個人差が大きくなってきているので、自分に合った本が見つかればそれでよい。高校数学の復習から始めて、易しく丁寧に書かれている本の例として、次のものは薦められる。
長崎憲一・横山利章「明解 微分積分」(培風館)

<参考書>
必要なら紹介する。

<オフィスアワー>
授業の前後に八王子校舎1号館講師室で。質問は歓迎します。

<学生へのメッセージ>
高校までに、「数学は問題の解き方を覚えればよいのだ」「模範解答と同じことが書けるようになればいいのだ」と思いこんでしまうと、まずその態度から改めない限り、微積分が、ひいては数学が、わかるようにはならないでしょう。心の底から「わかった!」と思えるようになるには、とにかく「物事の上っ面だけをフィーリングで素通りして平気」という態度を改めることです。数学は、きちんとわかれば、どんどんわかるようになります。また近年、中学で身につけているべき数学の基本ルールがわかっていないケースに遭遇するようになりました。数学には基本的なルールや意味があって、それをはっきりわかっていないといくら勉強してもわかるようにならない、という極めて不幸な事態に陥ります。そうならないように、この授業では機会あるごとにそれらの確認をします。

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2009 Kogakuin University. All Rights Reserved.