2009年度工学院大学 第1部マテリアル科学科
△計画工学I(Planning Technology I)[5B08]
2単位 八戸 英夫 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- あらゆる仕事において計画と統制という面で科学的管理手法が重要視されている.これを体系的にまとめた計画工学はOR(オペレーションズ・リサーチ)と深く関係している.この点に触れた後,計画工学の諸手法のうち,特にPERT系(工程計画)諸手法について詳しく述べる.以下に具体的な達成目標を示す.
(1)計画の分類を理解し,その応用例が説明できること (2)評価の尺度として効用関数を理解し,応用できること (3)計画案の選定に用いる代表的な意思決定手法を理解し,応用できること (4)PERTの利点について説明できること (5)アロー・ダイヤグラムが書けること (6)日程計算ができ,日程短縮手順を理解していること (JABEE機械システム基礎工学プログラムの学習・教育目標) D:◎ (JABEE 基本キーワード) 数学系,計画工学 (JABEE 個別キーワード) 数理統計,オペレーションズ・リサーチ,計画支援システム
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 計画工学とは?―ORの概念,定義を述べ,計画工学とのつながりについて述べる.
2. 計画とは?―良し悪しのものさし,様々な分野における計画の実例を紹介する. 3. 意思決定について―計画の立案と決定にあたっての意思決定プロセスと心構えの理解. 4. 意思決定の手法―意思決定を支援する幾つかの手法の理解 5. 計画支援システム―計画工学におけるコンピュータの役割とコンピュータそのものの理解. 6. PERTとは?―PERTのねらい,従来の方法との比較,利用状況について述べる. 7. アロー・ダイヤグラム―プロジェクトの作業順序を図表示する方法について述べる. 8. PERT計算I―最早結合点日程,最遅結合点日程の計算方法について学ぶ. 9. PERT計算II―余裕日数とクリティカル・パスの求め方について学ぶ. 10. PERT計算の例―幾つかのプロジェクト計画を取り上げ,PERT計算の実例を紹介する. 11. 日程の短縮―標準工期で予定完了日に間に合わない場合の所要日数短縮手順について学ぶ. 12. フォロー・アップ―計画の実行段階において,計画通りの進行が行われているかのチェック. 13. 人員・資材配分計画―人員の山積み表の作り方と山くずし法による日程計画について述べる. 14. CPM−日程短縮におけるコスト管理法について学ぶ. 15. 達成度評価(定期試験)
- <成績評価方法及び水準>
- 定期試験が60点以上の者に単位を認める.ただし,正当な理由なく,出席状況やレポート提出状況などが悪いときは減点対象となることがある.
「機械システム基礎工学プログラム」の学習・教育目標Dは,上記の基準を満たせば達成される.
- <教科書>
- 「PERT・CPM」関根智明著(日科技連)
- <オフィスアワー>
- 講義終了後30分間,新宿キャンパス1865室にて
- <学生へのメッセージ>
- 計画工学の知識は,あらゆる業種,職種で役に立ちます.計画立案を必要としない仕事はないのですから,是非身につけておきたい学問です.また,本講義で学ぶ内容は,公務員や会社の選抜試験,各種資格試験にも出題されることがあります.
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