2009年度工学院大学 第1部マテリアル科学科
機能性マテリアル(Functional Metallic Materials)[5D04]
2単位 塩田 ー路 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 金属は,強さ・靭性,電気伝導性など我々の生活に欠くことのできない優れた特性を持っている.これらの特性は結晶構造,電子構造に依存する.本講義では,強さ,弾性率,延性,靭性,熱膨張係数,電気伝導性,磁気的特性,光学的特性,形状記憶特性などの金属マテリアルの機能に着目し,それらの機能発現に関わる諸原理を解説するとともに,それら適用例などについて解説する.
具体的な到達目標としては、各機能の発現機構を理解し、適切なマテリアルを選定して使いこなせるようになることである。
- <授業計画及び準備学習>
- 第1週 機能材料とは何か。授業の進め方。
第2週 原子間ポテンシャル,弾性率の発現機構 第3週 強度と転位 第4週 金属の腐食、セラミックスの腐食 第5週 オームの法則 第6週 バンド構造、半導体 第7週 絶縁体、共有結合、イオン結合 第8週 熱容量、熱膨張 第9週 熱伝導率、熱応力 第10週 磁気的性質 強磁性、常磁性、反磁性、反強磁性 第11週 光学的性質 反射、透過、屈折、吸収、色 第12週 複合材料(1) 種類、力学的性質 第13週 複合材料(2) 機能材料的性質 第14週 質疑応答、まとめ 第15週 期末試験
- <成績評価方法及び水準>
- 授業への出席による平常点(成績評価の10%)、小テストへの回答(成績評価の20%)、期末試験成績(成績評価の70%)などにより総合的に評価する。
- <教科書>
- 材料の科学と工学[2] 「材料の力学的性質」,W.D.キャリスター著,入戸野修 監訳,培風館
材料の科学と工学[3] 「材料の物理的・化学的性質」,W.D.キャリスター著,入戸野修 監訳,培風館
- <参考書>
- 『材料科学2:材料の強度特性』、および『材料科学3:材料の電子物性』,Craig R.Barrett、William D.Nix、Alan S.Tetelman共著、井形、堂山、岡村共訳(培風館)
- <オフィスアワー>
- 金曜 16:10-16:30 12F講師室
- <学生へのメッセージ>
- 身の回りの製品に用いられている各種のマテリアルを見たとき、そのマテリアルのどのような機能が用いられているか、その機能をさらに向上させる方法はあるだろうか、他の機能で置き換えられないか、などの意識をもって欲しい。
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