2009年度工学院大学 第1部マテリアル科学科

マテリアル組織論(Materials Structure)[5C09]

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2単位
塩田 ー路 非常勤講師

最終更新日 : 2011/02/16

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
金属・セラミックスなどのマテリアルの特性は熱力学的に決定される組織、すなわち結晶粒径,結晶粒子形状,結晶方位,配向性などに依存する。本講義では,これらのマテリアルの組織を相平衡,相変態,組織変化,拡散などの側面から捉え,その操作原理を理解する.すなわち,種々のマテリアルの組成や温度の制御により得られる組織,および加工の方法による組織の変化などと特性の関係について論ずる。具体的な到達目標としては、必要な特性を得るための最適の組織制御法が選定できるようになること、組織を観察することにより材料の履歴が特定できるようになることである。

<授業計画及び準備学習>
第1週 組織論の概念、熱力学の基礎
第2週 定義と概念、一成分系の相平衡、固溶限、相、組織
第3週 二成分系の相平衡、平衡状態図
第4週 全率固溶型合金の状態図(1)
第5週 全率固溶型合金の状態図(2)
第6週 共晶型合金の状態図
第7週 中間相・中間化合物が存在する平衡状態図
第8週 共析反応、包晶反応、congruent型相変態
第9週 Fe-C系状態図(1)
第10週 Fe-C系状態図(2)
第11週 金属の相変態(等温変態)
第12週 金属の相変態(連続冷却変態)
第13週 複合材料の組織
第14週 質疑・応答、演習
第15週 期末試験

<成績評価方法及び水準>
授業への出席による平常点(成績評価の10%)、小テストへの回答(成績評価の20%)、期末試験成績(成績評価の70%)などにより総合的に評価する。

<教科書>
「材料の科学と工学」[1]材料の微細構造、W.Dキャリスター著、入戸野監訳、培風館

<参考書>
材料の科学と工学[2] 「材料の力学的性質」,W.D.キャリスター著,入戸野 修 監訳,培風館

<オフィスアワー>
金曜 16:10-16:30 12F講師室

<学生へのメッセージ>
身の回りのマテリアルを見た時に、そのマテリアルに必要とされる特性を考え,さらにはその特性を得るための組織はどのようなものでなければならないかを意識して欲しい。

 

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