2009年度工学院大学 第1部マテリアル科学科
△企業と経済発展(Corporations and Economic Development)[4460]
2単位 吉田 賢一 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 経済学に経営学の理解はかならずしも必要でないのに対して、経営学には経済学の理解がどうしても不可欠である。それは、経済が寄せ来る波(法則貫徹効力)であるとすれば、経営とはそうした波に乗るためのサーフィン技術(戦略誘導効果)だからである。この講義では、資本主義経済が発展していくのに応じて企業の規模と経営技術がどのように変化し順応してきたのかを、世界自動車産業の発展を主要な実例として概説する。達成目標は、世界自動車産業というマクロ的有機体の興亡を世界史的観点から鳥瞰する目を養い得るか否かである。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. イントロダクションとバイタンス――企業とは何か。
2. 企業の巨大化と法人資本主義。 3. ヨーロッパにおける自動車産業の誕生とアメリカ大陸への伝播。 4. アメリカの世界制覇とヨーロッパ自動車産業。 5. ビッグスリーのヨーロッパ上陸と日本上陸。 6. 世界恐慌・第二次世界大戦下の自動車産業。 7. 市場経済の発展と形態変化。 8. 爛熟するビッグスリー。 9. 欧米逆転。 10. 日米逆転。 11. 発展途上国の台頭と世界自動車産業の行方。 12. 経営のミクロ的計画性と市場経済のマクロ的無計画性。 13. 企業と国家、または市場と政府の経営学。
- <成績評価方法及び水準>
- 講義にキチンと出席・聴講し学期末の筆記試験(論述形式)を受けていることを前提条件に、総合的判断から60点以上を獲得した者に単位を認定する。成績評価方法及び詳細については第1回目の講義時に説明するので、必ず出席し、概要の把握に努めること。
- <教科書>
- なし。
- <参考書>
- 講義中に適宜指示する。
- <オフィスアワー>
- 講義終了時の各教室、講師控室(八王子校舎1号館、1部の場合)、または外来講師室(新宿校舎12階、2部の場合)にて受け付けます。
- <学生へのメッセージ>
- 単位とは「勝ち取る」ものであって、「貰う」ものではない。試験答案の叙述内容からキチンと聴講していたか否かも判断されるので、講義には常時出席し内容理解に努力してほしい。どうせ履修するのなら、毎回1つでも2つでも「何か」を我がものとするつもりで前向きに臨んでほしい。結果はおのずと高い評定となって現われる筈である。積極的能動的な受講に期待する。
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