2009年度工学院大学 第1部環境化学工学科

情報システム演習(Computational Exercises)[2C09]

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2単位
茅野  昭 非常勤講師

最終更新日 : 2011/02/16

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
1年次の「情報概論及び演習」、2年次の「数値計算法お呼び演習」の科目でVisualBasicを理解してきたが、この科目はその応用である。環境化学工学科を学ぶものとして工場の設計は極めて重要であり、複雑である。
工場の生産性、経済性と環境問題を絡めて、一つの因子が変わる度に全プロセス領域に及ぼす影響は多大であり、ここにコンピューターの道具が十分に発揮できる。その道具を武器として利用するための演習である。 それだけに内容は環境化学工学科の専門科目の授業として習得してきた、全ての科目の知識を盛り込んでの取り組みを要求したい。
全体の流れとしては、物理化学の要素から入り、移動現象、分離工学、反応工学などの知識を基にプラント設計を行う。

<授業計画及び準備学習>
1. データ−ベースの作成
1週目、物質の状態定数
  ○ 液密度、融点、沸点、臨界定数、偏心因子のデータベースの作成
      ファイルの入出力、プログラムの流れとプログラムの基礎
2週目−1、PVTの関係
  ○ 修正BWR式からのZ線図の作成、液体のPVT関係
      エクセルデータ作成とエクセルによるグラムの作成
2週目−2、蒸気圧と蒸発潜熱の式化
  ○ 水蒸気圧、純物質の蒸気圧、水の蒸発潜熱、溶液の蒸気圧
      2次の最小二乗法と非線形最小二乗法
      エクセルによる対数グラフ、多軸グラフ、多数のファイルデータのグラフ化
3週目−1、熱容量
  ○ 気体の熱容量、気体の定圧熱容量の計算、高圧気体の熱容量、液体、固体の熱容量
      N次の最小二乗法による式化とデーターの補正、修正。 等差分方程式の利用  
3週目―2、
  ○ エンタルピー、エントロピーの推算、熱力学線図の作成
    ガウス・ルジャンドルの積分とシンプソンによる積分
4週目―1
  ○ 2成分系気液平衡曲線
     Wilson式を用いて低圧、高圧の気液平衡の気液平衡曲線作成
     2成分系連続精留塔の理論棚段数(McCabe-Thiele法)の計算プログラム
4週目―2
  ○ 化学平衡と反応熱の計算:平衡定数の温度依存、平衡組成
5週目―1
  ○ 界面張力の推算:純液体の界面張力と推算
5週目―2
  ○ 粘度の推算:気体、液体の粘度の推算。混合粘度の推算
5週目―3
  ○ 熱伝導率:気体、液体、固体の熱伝導率、混合気体の熱伝導率、熱伝導率の推算
6週目―1
  ○ 拡散係数:気相、液相の拡散係数の推算
6週目―2
  ○ 無次元物性定数:プラントル数、シュミット数の計算
2)ポンプの動力計算
7週目―1
  ○ 円管内の速度分布:ニュートン流体、粘弾性流体、塑性流体の速度分布
       エクセルによる分布図作成
7週目―2
  ○ 配管の選択:一般配管用ガス鋼管の選択
      複数のファイルの同時オープン入力と出力、if判断による試行錯誤法
7週目―3
  ○ 管の摩擦係数:種々の形をした管内のレイノルズ数と管の摩擦係数
      ニュートンの近似による求根
8週目−1
  ○ ポンプの動力計算
      管の摩擦係数、流体の蒸気圧、ヘッド圧、速度圧、静圧差など考えられる要素
      を取り入れてのプログラム作成:フローチャートの作成
8週目−2
  ○ プラントの動力計算
      Feed量を種々に変えて、より経済的な、より生産性のある量を求めるプログラム
3)蒸留計算
9週目―1
  ○単蒸留計算
9週目―2
  ○X-Y曲線による棚段計算
3)反応塔の計算
10週目−1
  ○ 反応速度計算、反応熱の温度依存性の計算
10週目−2
  ○ 通気型反応器の計算
4)熱交換器の設計計算
11週目−1
  ○ 伝熱に関する物性計算
11週目−2
○ 熱伝導
12週目
  ○ 熱交換器の理論(プログラムに関する基礎知識)
13週目
  ○ 多管型熱交換器の設計1(プログラム作成1)
14週目
  ○ 多管型熱交換器の設計2(プログラム作成2)

<成績評価方法及び水準>
試験は行いません。課題を必ず提出してください。それで評価をします。

<教科書>
授業前に印刷物の配布

<オフィスアワー>
質問などはメールで受付を行います。
bt65106@ns.kogakuin.ac.jp

<学生へのメッセージ>
必ず復習を行いプログラムになれること

 

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