2009年度工学院大学 第1部環境化学工学科

反応工学(Chemical Reaction Engineering)[2B09]

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2単位
五十嵐 哲 教授  
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最終更新日 : 2011/02/16

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
反応工学は,燃料製造,物質生産,環境浄化などのさまざまな化学反応操作を行なうときに,反応速度を物質収支式とエネルギー収支式の共通項として,最適な反応器の大きさ,形状,および操作条件を決める学問である.そして,最近では,半導体製造や地球温暖化の予測などのためにもきわめて有効な学問となっている.本講では,おもに均一系を対象として回分操作と連続(流通)操作の基礎を学ぶ.
以下に,具体的な達成目標を示す.
(1)反応器の物質収支が立てられること,(2)各種反応器を用いたときの反応成績を計算できること.
内容の理解を深めるために,計算を中心とする演習を行なうので,電卓を持参すること.

<授業計画及び準備学習>
1.「反応工学とは」反応工学と他の学問との関わり,反応工学の工業的位置付け
2.「定容回分反応」1次およびn次反応の基礎式,反応速度の測定と解析
3.「不均一系の反応速度」不均一系における物質移動,気固反応,気液反応,固体触媒反応
4.「複合反応の回分操作」設計式,体積変化のある反応の操作
5.「単段CSTRでの連続操作」単純および複合反応の設計式,
6.「多段CSTRでの連続操作」設計式
7.「非等温CSTRでの連続操作」熱収支式,CSTRの温度安定性
8.「等温PFRでの連続操作」設計式,微分反応器と積分反応器
9.「非理想流れの連続操作」非理想流,滞留時間分布関数,混合拡散モデル
10.「反応器の形式による性能の比較」回分,PFR,CSTRの比較
11.「反応器の種類」
12.「反応器の形式選定と収率」
13.「反応収率の向上策」
14. 総復習
15.学習効果の確認(試験)

<成績評価方法及び水準>
原則として定期試験で評価し,60点以上の者に単位を認める.

<教科書>
「化学反応操作」後藤繁雄編(朝倉書店)

<参考書>
「反応工学」橋本建治著(培風館)

<オフィスアワー>
講義終了後1時間.それ以外でもメールで約束の上,対応可.居室:19階1972室
E-mail:igarashi@cc.kogakuin.ac.jp

<学生へのメッセージ>
2年次に習った基礎反応速度が基礎となる.本講義と「環境化学工学演習I」において行なう計算演習の理解が,「反応工学」の合格につながる.

<参考ホームページアドレス>
http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~wwb1019/

 

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