2009年度工学院大学 第1部環境化学工学科

国際関係の基礎知識(International Relations)[4462]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
小野  一 准教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2011/02/16

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
講義名が示すごとく、国際関係論のスタンダードな知見を概説する。本講義での達成目標は以下のとおり。
(1) 政治、経済、社会、文化などの領域にわたる学際的研究としての国際関係論の特性をふまえつつ、その概略的理解を得る。
(2) 習得した理論を事例分析に適用する技法を学ぶ。
(3) 時事問題への関心を深め、それらを体系づけて考察する技能と態度を確立する。
(4) 国際化時代に生きる自立した市民としての素養と責任感覚を涵養する。
(5) 社会科学の学修の基本である、分析力、思考力、表現力を養成する。

<授業計画及び準備学習>
1.イントロダクション
【第1部】 国際政治学
2.「国民国家」と「主権」概念
3.平和と安全保障をめぐる学説史 −− 理想主義と現実主義(テキスト1、2章)
4.冷戦体制(テキスト3章)
5.ポスト冷戦体制と地域紛争(テキスト4章)
6.ポスト冷戦体制と地域紛争(時事問題)
【第2部】 国際経済の現在
7.ブレトンウッズ体制とその崩壊(テキスト5章)
8.グローバル化経済の光と陰
【第3部】 噴出する問題状況
9.南北問題の現在(テキスト8章)
10.地球環境問題の「発見」−−「成長の限界」から「持続可能な開発」へ(テキスト7章)
11.地球環境問題への地球規模の取組み −− リオ、京都、ボン(テキスト7章)
12.「外国人」問題の新展開 −− 労働力の国際移動、難民、排外主義の高まり
13.国際機構、多国籍企業、NGO −− 問題解決の担い手に関する考察
【第4部】 国際化時代と日本
14.戦後日本の政治・経済外交(テキスト9、10章)
【期末試験】

<成績評価方法及び水準>
授業時間中に小レポートを適宜実施する。最終的な成績は学期末の教場試験を主たる評価基準とし、平常点を含む総合評価において60点以上を獲得した場合に合格とする。詳細は初回講義時に説明する。

<教科書>
原彬久編『国際関係学講義』(有斐閣)

<参考書>
講義中に指示する

<オフィスアワー>
八王子校舎1号館314号室:木曜日5時限目(前期)、木曜日昼休み(後期)
新宿校舎27階2744号室:月:11〜12時(前期)、火:11〜12時(後期)、水曜日17〜18時(通年)
上記以外にも、事前に協議の上で研究室来訪の日時を予約することができる。休暇中は必ず事前に予約した上で来室すること。

<学生へのメッセージ>
平和を望む多くの人々の願いとは裏腹に、今日の世界には紛争が絶えない。グローバル化の負の側面として経済格差がますます拡大する一方で、地球環境問題のような新しい問題も起こってきている。国際化時代に生きる私たちには、いやおうなしに、このような問題について理解し、考え、行動することが求められる。暴力でなく理性により問題を解決していくという人類史の営みを、逆行させてはならないからである。

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2009 Kogakuin University. All Rights Reserved.