2009年度工学院大学 第1部環境化学工学科

有機化学I(Organic Chemistry I)[3366]

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2単位
宮下 正昭 教授  
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最終更新日 : 2011/02/16

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
化学構造や化学結合について学ぶとともに、有機化学の基礎となるアルカン、アルケン、アルキン類の構造,性質および反応について理解を深める。また、芳香族化合物の構造や性質、求電子置換反応、芳香族求電子置換反応における置換基効果について学習する。

<授業計画及び準備学習>
1回目、2回目 構造と結合:酸と塩基
1. 原子の構造、電子配置
2. 化学結合の性質、原子価結合法
3. 共有結合、混成軌道(SP3軌道、SP2軌道、SP軌道)
4. 極性共有結合、電気陰性度
5. 酸と塩基の定義

3回目、4回目、5回目 有機化合物の性質:アルカン
1. アルカンとアルキル基
2. アルカンの命名法
3. アルカンの性質
4. エタンの立体配座
5. シクロアルカン、シクロアルカンの立体配座
6. シクロヘキサンの立体配座、アキシアル結合、エクアトリアル結合

6回目、7回目 有機化合物の性質:アルケン
1. アルケンの命名法
2. アルケンの電子構造
3. アルケンのシス-トランス異性
4. 有機反応の種類
5. 有機反応の機構、反応エネルギー図と遷移状態、反応中間体

8回目、9回目、10回目、11回目 アルケンとアルキンの反応
1. アルケンへのハロゲン化水素の付加反応
2. アルケン付加反応の配向性
3. カルボカチオンの構造と安定性
4. アルケンへの水の付加(水和)、ハロゲンの付加(ハロゲン化)、水素の付加(水素化)
5. アルケンの酸化:ヒドロキシ化と酸化的開裂
6. アリルカチオンの安定性:共鳴
7. アルキンの反応

12回目、13回目、14回目 芳香族化合物
1. ベンゼンの構造
2. 芳香族化合物の命名法
3. 芳香族求電子置換反応
4. Friedel-Craftsアルキル化およびアシル化
5. 芳香族求電子置換における置換基効果
6. 芳香族化合物の酸化と還元

15回目 学習成果の確認(試験)

<成績評価方法及び水準>
定期試験の成績を100点、講義中に課する演習問題やレポート点を20点とし、70点以上のものに対して単位を認める。

<教科書>
マクマリー有機化学概説 第6版(東京化学同人)

<参考書>
特に指定しない。

<オフィスアワー>
講義の時に指示する。

<学生へのメッセージ>
有機化学は特に重要なので講義に必ず出席し、そのつど理解することが非常に大切。数学と同様に基礎を積み重ねてゆく学問なので、欠席すると後が分からなくなってしまう。なぜだろうと疑問を持ちながら勉強すると、より早く理解できる。

 

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