2009年度工学院大学 第1部環境化学工学科
無機化学I(Inorganic Chemistry I)[2264]
2単位 門間 英毅 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 化学反応や化学物質の物性を原子・分子レベルから理解するための基礎として必要な原子構造、化学結合,周期表と元素の一般的性質,無機化学の基本的反応などの基礎知識を講義する。具体的な達成目標は
(1)原子における電子配置、電子の移動や化学結合あるいは物質における電荷の偏りに対する知識をしっかり身につける (2)酸化・還元、酸・塩基、電極電位・電池の基本的な概念を理解する (3)化学結合の理論に関して、原子価結合法、分子軌道法の概略を理解する
- <授業計画及び準備学習>
- 第1週 無機化学を学ぶ前に:エネルギーの種類、単位のはなし
第2週 原子の構造(1):波と粒子の二重性、ラザフォードの実験、水素の発光スペクトル 第3週 原子の構造(2):ボーアの原子モデル、ゾンマーフェルトの理論、ゼーマン効果、 3つの量子数、スピン量子数 第4週 原子の化学的性質(1):原子半径とイオン半径、イオン化エネルギー 第5週 原子の化学的性質(2):電子親和力、電気陰性度、酸化と還元、標準電極電位、電池 第6週 原子の化学的性質(3):分極、誘電率 第7週 イオン結合(1):ボルン・ハーバサイクル、格子エネルギー、マーデルング定数 第8週 イオン結合(2):双極子、水素結合 第9週 原子価結合法(1):共有結合、波動方程式 第10週 原子価結合法(2):水素原子の波動方程式、s、p、d軌道 第11週 分子軌道法(1):LCAO法 第12週 分子軌道法(2):二原子分子の分子軌道、混成軌道 第13週 章末問題 第14週:全体をふりかえる 第15週 学習成果の確認(試験)
- <成績評価方法及び水準>
- 定期試験で最終成績を評価、60点以上の者に単位を認める。
- <教科書>
- 「基礎からの無機化学」山村博他(朝倉書店)
- <オフィスアワー>
- 火曜日 9時30分〜10時30分
- <学生へのメッセージ>
- 将来、無機化学を専門とする、しないに関係なく、今後、化学系の講義を理解するための基礎的な知識として必要となるので、真剣に勉強してもらいたい。
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