2009年度工学院大学 第1部応用化学科

ゲノム化学(Genome Chemistry)[4D19]

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2単位
水島 純子 特任教授  
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最終更新日 : 2011/02/16

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
われわれ人間は、元をただせば誰もがたった1個の受精卵に行き着く。1個の受精卵は分裂・増殖を繰り返し、60兆個もの細胞となり人間の形を形成する。60兆個の細胞は、すべてが同じゲノム情報をもっている。それにもかかわらず、心臓、胃、脳など様々な役割をもつ臓器に分化している。こうした現象が起こるのはなぜなのかを解説する。ヒトゲノムが完全解読された現在、ゲノム医療という新しい医療も生まれている。医薬品開発も含め、癌の治療等の医学にゲノム情報がいかに活用されているかという最先端の知見も紹介する。
達成目標:(1)ゲノムとはなにかについて正しく理解すること。(2)1塩基多型(SNP)などヒトの多様性について理解すること。(3) ゲノムと病気との関連について理解すること。

<授業計画及び準備学習>
1.ゲノムとはなにか――ゲノムとDNAと遺伝子の違い
2.ヒトゲノム配列はいかにして決定されたか
3.ヒトゲノム配列の特徴――繰り返し配列など
4.ヒトゲノムと他の生物ゲノムとの違い−−ヒトとチンパンジーゲノムは1%しか違わない
5.ゲノム情報の発現
6.トランスクリプトーム解析
7.プロテオーム解析
8.ヒトゲノムは一人一人異なっている
9.DNA多型の種類
10.DNA多型と病気
11.テーラーメイド医療とは個人個人にあった治療法である
12.ゲノム創薬――医薬品開発
13.ゲノム科学は医療を変える
14.まとめ
15.学習成果の確認(試験)

<成績評価方法及び水準>
定期試験で最終成績を評価、60点以上のものに単位を認める。試験の際には自筆ノートおよび配布資料の持ち込み可。(ノートのコピーと教科書は持ち込み不可)

<教科書>
「ゲノムでわかることできること」
 水島-菅野 純子著
 羊土社

<参考書>
ゲノム第3版
T.A.Brown著 村松正実、木南凌監訳
メディカルサイエンスインターナショナル

<オフィスアワー>
授業前後
E-mail:mizusima@ims.u-tokyo.ac.jp

<学生へのメッセージ>
ゲノムと癌などの医学的な話題をとりあげ、わかりやすい授業を展開します。皆さんも、授業で学んだことについて、自分なりの問題意識をもってさらに深く勉強してみてください。

 

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