2009年度工学院大学 第1部応用化学科
固体触媒化学(Chemistry of Solid Catalyst)[4D17]
2単位 鈴鹿 輝男 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 触媒は化学反応を効果的に進める(反応の促進、選択性の向上等)ために不可欠の物質であり、われわれの生活環境の中で幅広く利用されている。本講義では、工業的に使われている触媒を中心に、触媒の特徴、機能および触媒劣化について概論的に、平易に解説する。
以下に具体的な達成目標を示す。 (1)化学工業で使用されている触媒とプロセスの関連を習得すること、(2)触媒の代表的な物性のもつ意味を理解すること、(3)環境問題に対して触媒が果たしている役割を理解すること、(4)初歩的な英文文献の内容を理解すること。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.[ガイダンス]触媒の化学工業での位置づけ。触媒機能の発現。
2.[触媒反応プロセス]生産コストと触媒の寿命。工業触媒の調製と形状。反応器タイプ。 3.[エネルギー問題]ピークオイル、非在来型原油。 4.[石油精製用触媒1]石油精製プロセス、水素化精製(脱硫)。 5.[石油精製用触媒2]接触分解、改質反応に用いられる触媒とプロセスの変遷。 6.[無機化学工業用触媒]水素および合成ガスの製造。アンモニア製造触媒。 7.[石油化学用触媒1]エチレン、プロピレンの製造。水素の関与する反応。 8.[石油化学用触媒2]酸化・脱水素。酸触媒反応。 9.[高分子合成触媒]ポリエチレン、ポリプロピレンなどの製造用触媒と高分子物性。 10.[環境問題]地球環境問題。地域環境問題。 11. [環境触媒および触媒の新しい応用分野]自動車排気ガス触媒、光触媒、燃料電池など。 12. [触媒設計と調製]触媒設計、評価方法、触媒の工業化。 13. [触媒劣化とその対策]触媒の劣化とその対策。固体触媒のキャラクタリゼーション 14. [持続可能性社会の実現に向けて] 15. [学習成果の確認(試験)]
- <成績評価方法及び水準>
- レポート(20点)と定期成績(80点)で評価し、60点以上を合格とする。ただし出席回数が5回未満の学生は履修放棄とみなし成績評価を行わない。
- <教科書>
- 「新しい触媒化学 第2版」菊池英一他著(三共出版)
- <オフィスアワー>
- メールで約束の上、授業開始前に新宿キャンパス12階講師室で。
E-mail: gtsuzuka@ybb.ne.jp
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