2009年度工学院大学 第1部応用化学科

酵素化学(Enzyme Chemistry)[3C06]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
辛  英哲 准教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2011/02/16

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
酵素は代謝等の生体内の複雑な化学反応を円滑に行うため、生物が創出する天然の触媒である。この講義では触媒としての酵素の特性について解説する。酵素が特定の化学反応を効率よく進行させるための仕組みを、分子のレベルで理解する事を目指す。
達成目標:1)酵素−基質複合体の性質に基づく酵素の基質特異性や高い触媒効率の科学的基礎を理解する、2)各種の補助因子の必要性と役割について理解する、3)酵素活性の調節機構について理解する、4)酵素反応速度の解析法を理解し、定常状態からの解析から速度論的パラメーターを算出する方法を習得する、5)生体における酵素の分子進化について考察する。

<授業計画及び準備学習>
以下の項目にしたがって講義するが、都合により変更することがある。
1. 触媒としての酵素
2. 酵素の分類
3. 酵素の触媒機構(1)一般酸塩基触媒、共有結合触媒
4. 酵素の触媒機構(2)金属イオン触媒、近接効果と配向効果、遷移状態優先結合による触媒作用
5. 酵素反応の機構(1)リゾチーム
6. 酵素反応の機構(2)セリンプロテアーゼ
7. 酵素反応の補助因子
8. 酵素活性の調節機構
9. 酵素反応速度論(1)ミカエリス・メンテンの式
10. 酵素反応速度論(2)ミカエリス定数と最大速度
11. 酵素活性の阻害(1)阻害剤と阻害定数、競合阻害
12. 酵素活性の阻害(2)反競合阻害、混合阻害
13. 生体における酵素の分子進化
14. まとめ

<成績評価方法及び水準>
定期試験と授業中の演習問題の結果で最終成績を評価、60点以上のものに単位を認める。

<教科書>
ヴォート 「基礎生化学」(東京化学同人、第2版)

<オフィスアワー>
事前にメール等で知らせてください。
[ bt13211@ns.kogakuin.ac.jp ]

<学生へのメッセージ>
毎回出席する事。講義内容への質問等は気軽にして下さい。

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2009 Kogakuin University. All Rights Reserved.