2009年度工学院大学 第1部機械システム工学科
計画工学II(Planning Technology II)[5B07]
2単位 八戸 英夫 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 計画工学で用いる諸手法の中で広く普及し,実用価値の高いものの1つとしてLP(線形計画法)がある.この手法を詳しく解説する.更に他の計画手法と品質管理についても概説する.以下に,具体的達成目標を示す.
(1)LPのモデル化の方法について理解する (2)シンプレックス・タブローの計算法を取得すること (3)双対問題とは何かを理解し,最適化できること (4)輸送問題の解法を取得すること (5)動的計画法を理解し,最短経路探索問題に応用できること (6)品質管理の考え方を理解し,基本的手法を理解すること (JABEE機械システム基礎工学プログラムの学習・教育目標) D:◎ (JABEE 基本キーワード) 計画工学 (JABEE 個別キーワード) オペレーションズリサーチ
- <授業計画及び準備学習>
- 1. LPとは?―基本的な例題をもとに,モデル化の方法と図式解法などについて学ぶ.
2. シンプレックス・タブローとは?―基本解とシンプレックス・タブローの作り方を学ぶ. 3. シンプレックス・タブローの計算法―基本的例題をタブローで解く方法について学ぶ. 4. 制限条件に等式のあるモデル―モデルの制限条件に等式のある場合の計算法について学ぶ. 5. 制限条件に逆向きの不等式があるモデル―標準問題と逆向きの不等式がある場合の理解. 6. その他のモデル―最終タブローで退化する例,無限又は不能の例について述べる. 7. 双対法―双対法(dual method)による計算法について学ぶ. 8. 条件の削除,追加,変更―制約条件が変更された場合の計算法について学ぶ. 9. 輸送問題―複数の発着地点間の総輸送費を最小とする解法についての基本的理解をする. 10. 輸送問題の解法―初期解の作り方,最適解の計算の仕方について学ぶ. 11. 動的計画法―多段決定過程の最適化,最適性の原理について学び,応用力を養う. 12. 最短経路探索問題―動的計画法の例として最短経路探索問題について考える. 13. 品質管理の考え方―統計的品質管理の歴史とその考え方について学ぶ. 14. 品質管理の基本的手法―品質管理の七つ道具の理解とその応用力を養う. 15. 達成度評価(定期試験)
- <成績評価方法及び水準>
- 定期試験が60点以上の者に単位を認める.ただし,正当な理由なく,出席状況やレポート提出状況などが悪いときは減点対象となることがある.
「機械システム基礎工学プログラム」の学習・教育目標D-2は,上記の基準を満たせば達成される.
- <教科書>
- 「線形計画法入門」森口繁一著(日科技連)
- <参考書>
- 「数理計画法」渡辺浩,青沼龍雄共著(筑摩書房)
※講義に出席していれば,必ずしも購入する必要はありません.
- <オフィスアワー>
- 講義終了後30分間,新宿キャンパス1865室にて
- <学生へのメッセージ>
- 計画工学の知識は,あらゆる業種,職種で役に立ちます.計画立案を必要としない仕事はないのですから,計画工学I と合わせて本講義の知識も是非身につけておくことを薦めます.また,本講義で学ぶ内容は,公務員や会社の選抜試験,各種資格試験にも出題されることがあります.
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